すでにご紹介しているとおり、航空会社の業務無線がカンパニーラジオです。
実はこのカンパニーラジオ、人命救助に携わる第一線のエアレスキューである都道府県の防災ヘリ、消防局や警察などのヘリでも運用されています。
消防、防災ヘリのカンパニーラジオも業務連絡が主で、救助事案の場合は救助開始の地点および開始時刻、要救助者の情報などが一般に交わされます。
ただし、警察ヘリの場合、犯罪取締りに関する連絡はデジタル警察無線で交信しており、カンパニーラジオを使うことは100%ありません。また消防でもデジタル無線を使うことが増えています。
資料 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/ktk/Helicopter/shiryo8.pdf
防災ヘリ、警察・消防の各ヘリがカンパニーで使うコールサインはJAナンバーのほか、JAナンバーをもじったコールサイン(北海道警察は”HP”をもじったホテルパパやハッピーなど)、さらに機体の愛称などを使います。
【カンパニーラジオ(MHz)】
129.750 131.150 131.875
131.925 131.975

ドクターヘリとして、警察用として世界各国で人気のヘリ・ユーロコプター EC135。外部スピーカーに加え、着陸時に鳴らすサイレンも搭載。
一方、事件や事故現場の上空でマスコミや行政機関のヘリが数機集まると、通常は122.60MHzローカルが開局し、お互いが位置情報を伝えるなど、安全上の注意喚起を行いますが、相手の会社のカンパニーの周波数に割り込む場合もあります。
『ヘリテレ連絡波』も聞き逃せないが平時の交信頻度は少ない
現代の消防・防災ヘリや警察ヘリには『ヘリコプターテレビ中継システム』が装備されており、災害時などは災害対策本部などへ14.80GHzなどで映像電送ができます。当然、ヘリテレ用周波数は映像送信用ですから、380MHz台に割り当てられている音声連絡波を傍受しましょう。
ヘリテレ連絡波の周波数各種資料 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/ktk/Helicopter/shiryo8.pdf
ただし、これまで電波遮へいの発生によって通信できない空白地帯が全国各地に存在していた問題の解消手段として、2013年からは東京消防庁がヘリテレに代わって新たにヘリサットと呼ばれるヘリコプター直接衛星通信システムを導入しており、ヘリサットが主流になれば将来的にヘリテレは廃止されていくでしょう。
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