U.S Police column

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連邦制が規定するアメリカの法執行構造― 州政府と連邦政府の「二重構造」が生む捜査権限の境界線とは

アメリカ合衆国の法執行体制を理解するうえで、まず確認すべきは同国が採用する連邦制の根本構造である。多くの日本人にとって「アメリカ」という国家は中央集権的な統一国家のように映りがちだが、実際には50の州が主権的性格を有し、それぞれに独自の政府...
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アメリカ警察特集コラム第4回『なぜアメリカの警官たちはトンファーを捨てたのか』

ドーナツと並び、アメリカの警察官のイメージとして語られることが多いのが、警棒を器用に回転させる姿です。映画やテレビドラマでは、取っ手付きの警棒を片手でくるくると回す警官の姿が頻繁に描かれてきました。しかし、その光景も現在ではやや過去のものと...
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【解説】アメリカ警察の追跡戦術「PITマニューバ」とは?

画像引用元 PIT training with Vancouver police, Clark County Sheriff's Officeアメリカの警察ドラマや実録追跡番組を見ていると、しばしば登場する印象的なシーンがある。逃走車両の後...
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アメリカ警察特集コラム第1回 『アメリカの警官が持つポリスバッジ』

“盾”に魂を刻む国 ― アメリカ警察のポリスバッジ文化日本の警察官を思い浮かべると、多くの人は黒い警察手帳を思い出すでしょう。あの縦開きの手帳を「サッ」と開き、「警察です」と静かに名乗る。実に日本的です。一方、アメリカの刑事ドラマではどうで...
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米国の偽覆面パトカー事件『ブルーライトレイピスト事件』とは

悪意ある一部の人間が警察車両のように見せかけた車両を使い、違法行為を行う事件が各国で後を断ちません。日本の福岡県ではこんな事件も。偽覆面パトカーが市民を狙う?──アメリカで相次ぐ"自称警官"の事件アメリカでも日本と同じく、偽の覆面パトカーに...
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アメリカ警察特集コラム第2回『テーザー銃は安全な銃か?』

アメリカの警察というと、すぐに被疑者制圧のためにけん銃を発砲するイメージがありますが、事実、日本とは比べ物にならないほど発砲に躊躇がありません。ただし、現在のアメリカの警官たちは通常の銃以外にも、火薬の力で電撃針を飛ばし、容疑者の皮膚に食い...
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FBIの制式拳銃を変えた転機─1986年マイアミ銃撃戦とTV映画『In the Line of Duty: The F.B.I. Murders』

FBIの歴史には、いくつもの記憶に残る重大事件がある。中でも、1986年にフロリダ州マイアミで発生した「マイアミ銃撃戦(Miami Shootout)」は、FBI史上最悪の銃撃戦として語り継がれている。この実話をもとに制作されたテレビ映画『...
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FBI HRT(人質救出部隊)が警察機関でありながら「FBI版デルタフォース」と呼ばれる理由とは?

画像の出典 FBI公式サイトアメリカ連邦捜査局(FBI: Federal Bureau of Investigation)が有する「Hostage Rescue Team(HRT)」は、1983年に創設されたFBI直属の特殊戦術部隊である。...
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アメリカ警察特集コラム第3回『米国警察における拳銃装備の実情』─なぜグロックが圧倒的支持を受けているのか検証

米国警察のけん銃事情─グロックの圧倒的な普及と日本との違いこの記事には特定のけん銃モデルの説明文において、できるだけ出典を明示しておりますが、一部に個人の主観的表現やフィクション作品の例を用いた修辞が含まれている場合があります。現在のアメリ...
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米国警察の屋根に警光灯がないパトカー『スリックトップ』の利点とは?

パトカーといえば、ルーフ上に大型の警光灯(ライトバー)を備えた姿を思い浮かべる人が多いでしょう。しかしアメリカでは、あえて屋根上のライトバーを撤去した「Slick Top(スリックトップ)」仕様のパトカーが運用されることがあります。これは主...
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世界の覆面パトカー事情!モドキもあるよ

日本では、一般車両に偽装された警察車両を俗に「覆面パトカー」と呼びますが、警察の公称では「捜査車両」となっており、正確には「私用概態警ら車」と呼ばれています。では、英語圏の国々ではどのような名称が使われているのでしょうか。当然のことながら、...
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ミシガン州警察のパトカーに取り付けられる”時代遅れ”の二つの装備品とは?

米国のミシガン州警察では1954年以来、おなじみの鮮やかな青い配色(Dulux 93-032)に加え、車体側面に稲妻POLICEデカールをつけたパトカー、愛称"青いガチョウ"を配備しています。以前はミシガンでもクラウンビクトリア・ポリスイン...
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アメリカ警察特集コラム第9回 『警官へのドーナツの無料提供は本当の話』

映画を見ていると、アメリカの警官が勤務中、制服姿でドーナツを頬張っているシーンをよく目にします。なぜアメリカの警官は「ドーナツ」と結びつくのか?映画『ロボコップ3』では、まさにそのシチュエーションをユーモラスに描いています。深夜営業中のドー...
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米国警察と日本警察における拳銃運用と装備体系の違い

アメリカの警察官と日本の警察官では、拳銃の運用思想および装備体系に明確な差異が見られる。例えばロサンゼルス市警察(LAPD)などアメリカの主要都市警察では、9mm口径の自動拳銃が広く採用されており、グロック、S&W M&Pシリーズ、SIG ...
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LAPD SWATによるKimber横流しは警察官の持つ名誉性の商品化、警察装備品が「権威の象徴」として市場価値を持ってしまう負の側面である

画像の引用元 latimes.com「最精鋭の警察部隊が手にした拳銃が、いつの間にか民間市場に流れていた──。」ロサンゼルス市警察(LAPD)のSWATといえば、全米屈指の戦術部隊として知られ、数々の武装犯罪に立ち向かってきた。その象徴とも...
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銃器メーカー「SIG SAUER社」に米国で相次ぐ巨額賠償命令…P320に相次ぐ暴発問題巡り

米国の銃器メーカーSIG SAUER(シグ・ザウアー)社が製造・販売する自動拳銃「P320」を巡り、引き金に触れていない状態でも発射されるとする暴発事故が相次いで報告され、同社に巨額の損害賠償を命じる判決が複数下されている。2024年6月、...
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「法執行機関の銃が変わった日 ~マイアミ銃撃戦とノースハリウッド事件~」二つの事件とは・・?

アメリカの法執行機関(LE=Law Enforcement)の装備が大きく変わる契機となった歴史的事件が二つあります。「1986年 FBIマイアミ銃撃戦」と「1997年 ノースハリウッド銀行強盗事件」です。どちらも市街地で発生した激しい銃撃...
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アメリカ警察特集コラム第7回『アメリカのポリスカーと各種装備』

米国の警察車両事情──多様な管轄と共通するパトカー仕様アメリカ合衆国では、州警察、市警察、郡警察、保安官事務所(シェリフ)など多数の法執行機関が存在しており、それぞれが独自の警察車両を保有している。そのため、車両の外観や表記は管轄ごとに異な...
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米国警察が警察無線で使用するTen-codes(テン・コード)とは?

警察無線の「10コード」と報道の現場――『ナイトクローラー』が描く現実現在、アメリカの警察無線においては、「テン・コード(Ten-codes)」と呼ばれる略式コードが広く使用されている。これは警察官や通信司令員(ディスパッチャー)が交信内容...
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アメリカのカウンティ・シェリフ(郡保安官)制度とは

カウンティ・シェリフは、西部劇でおなじみの保安官だが、現代でも郡内の治安維持を担当する法執行官として存在してる制度である。全米には3500以上の保安官事務所があり、中には1万人もの保安官を擁するロサンゼルス郡保安局のような大規模組織もある。...