【お知らせ】
シグナリーファン編集部では、警察装備や運用に関する国内外の公開情報・公式資料・報道記事・学術文献を継続的に調査・分析しており、本記事もそれらの調査結果に基づいて構成しています。

拳銃と同様の発射機能あり!おもちゃの 「リアルギミックミニリボルバー」がリアルすぎて警察回収へ

一見すると市販のおもちゃに見えるにもかかわらず、実際には発射機構を持つ拳銃と同等の性能があるとして、長野県警は「リアルギミックミニリボルバー」という商品を所持している人々に対し、最寄りの警察署への持ち込みを呼びかけています

海外製の玩具拳銃「リアルギミックミニリボルバー」 警察が回収「真生拳銃と同様の発射機能」 パッケージに「対象年齢12歳以上」の文字【画像5枚】

引用元 https://www.fnn.jp/articles/-/903147

※当該報道では「真生拳銃」と表記されていますが、これは誤記であり、正しくは「真正拳銃」です。当サイトでは法令上の正確な表記に基づき、「真正拳銃」として訂正しております。

問題となっているこの製品は、回転式シリンダーを備えた小型のリボルバー型で、銃本体には「S」「F」「OPEN」などの刻印が確認されています。パッケージには「対象年齢12歳以上」「プラスチック弾8発付属」との表記があり、外観からは玩具と見なされがちですが、その構造は法的に“真正拳銃”と見なされ得る実用的なメカニズムを有しています。

新たに判明した玩具と称した真正拳銃 引用元FNN

こうした製品の輸入・販売・所持は銃刀法に抵触するおそれがあり、原則として処罰の対象になりますが、長野県警では現在、2025年12月31日までを回収の猶予期間とし、この期間中に限っては違法性を問わず自主的な提出を受け付けるとしています。

記事では該当品を所持している方は、速やかに地元の警察署に相談・提出してするように呼びかけられ、安全のため、絶対に自宅などでの保管を続けないよう強く呼びかけられています。記事では「不明な点は県警本部組織犯罪対策課または警察署掲示担当課に問い合わせてください」としています。

なお、朝日新聞の報道によれば、国内の輸入元となった企業がゲームセンターの景品として約1万5800丁を輸入していたということです。31道府県にある小売店など78企業に卸され、16日時点で約450丁を回収したということです。

https://www.asahi.com/articles/AST7K248ZT7KUTIL017M.html

なお、同種の玩具銃を巡っては2022年、「スカイマーシャル回収」が起きています。

スカイマーシャルが警察に実銃認定と回収へ。その理由に迫る

「スカイマーシャル」は、著名ユーチューバーの紹介動画をきっかけに大きな注目を集めた玩具拳銃でした。しかし、見た目や宣伝文句こそ“玩具”であっても、構造的に実弾や金属弾の発射を可能とする機能を持ち得ることが明らかになり、警察当局は即座に回収対象性として告知しました。

今回問題となっている「リアルギミックミニリボルバー」も、見た目は12歳以上対象とされる普通のトイガンである一方、その機構は真正の銃に類する性能を有するとされており、状況は極めて酷似しています。どちらのケースも共通しているのは、「消費者側が玩具だと信じて購入していたにもかかわらず、結果的に銃刀法違反に問われかねない」という罠です。

日本では、外観や材質のみならず、内部構造が実銃に近いかどうかが銃刀法の判断基準となるため、たとえ「プラスチック弾しか撃てない」「威力がないに等しい」製品であっても、撃発構造や弾倉構造の設計によっては銃器として規制対象となるのが、これまでの警察発表による事実です。

「スカイマーシャル」の一件を経てもなお、こうした高リスクな製品が市場に流通している背景には、輸入ルートのグレーゾーンや輸入業車の認識の甘さも無関係ではないと考えられます。特にネット通販や動画紹介を通じて流行する商品には、購入者がその法的性質を理解しきれないまま所有してしまうリスクが付きまといます。

警察の回収呼びかけは、あくまで猶予措置であり、放置すれば所持者が法的責任を問われる可能性もあります。
ご注意ください。

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