アマチュア無線が登場する漫画作品はある?あります!

アマチュア無線の出てくる漫画ってあるのでしょうか。実はあるんですね。

筆者の読んだ各種作品の中でも特に記憶に残っているのが、漫画作品「少年の町zf」です。

現在はアマゾンで電子書籍化されておりますが、今からもう38年前に連載された作品です。宇宙人により人間がバンパイアにされて侵略される世界、そしてそれに対抗する日本の少年たちとの戦いが主軸である一方、たった数名の子供同士(最年長は高校生)で生き抜く様を描いた冒険サバイバル漫画でもあります。
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以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。

ラストシーンで少年たちがアマチュア無線で誰か生き残りを探してCQを出し続けた結果、一人の生き残りの女性研究者が応答し・・物語のクライマックスへと向かっていくシーンが印象的です。

結局は宇宙人の親玉がラスト数ページで涙を流しながら登場し「人間の絆に感動した」という趣旨の発言をして、侵略をやめ地球を元に戻すのですが、少年たちが唖然としたまま一言もしゃべらず、ポカーンとした表情でラストのページで丸い青い地球を大写しにしてEND。

読者のこちらも、いささか唖然とした。連載打ち切りだったんでしょう。

作中、アマチュア無線技士として活躍していたのが、村地日出男(むらじ ひでお)という少年。物語当初、自転車に無線機をつけた「チャリンコモービル」で颯爽と登場し、もう一人の仲間と「天気がよくてFB、FBですよ~」などと交信するのがイイ。交信といっても自転車同士で1メートルも離れていないのですけれど。 なかなか面白い作品でした。

ほかにアマチュア無線が登場する作品で、矢口高雄さんの「釣りバカたち」に登場する「幻の大岩魚アカブチ」という一本があります。

こちらは1970年代の作品ですが、アマチュア無線で都会と田舎の釣りキ、・・マニアが知り合って 「実はうちの地元にこういう幻の魚がいて・・」「本当ですか!?今度そちらへ釣りに行きます!」 みたいな、若者同士のコミニュケーションツールとして当時最先端だったアマチュア無線を描いた王道的な内容です。
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東京に住むヒロインの「ピンちゃん」は自宅の自室をシャックにして、ハム仲間のシゲちゃん、シンちゃんとともに毎晩ラグチューに興じています。そんなある日、ピンちゃんは東北の純朴青年トリプルXくん(J○○XXXというコールサインから)とラグチューし、彼に興味がわいてきます。

ついに交信相手の「トリプルXくん」の住むA県まで、ハム仲間のシゲちゃん、シンちゃんの3人でやってきたピンちゃん。

ピンちゃんはショルダー式のハンディ機を携行してきており、着いた駅で早速、颯爽と呼び出しを行おうとしますが「トリプルX」くんこと中村吾郎くんはすでに駅に到着していたのでした。

そして3人は「トリプルX」くんの自宅に招かれ、彼が所有する当時最新のFT-101というリグに3人は羨望のまなざしを向けます。FT-101は現代でも20世紀不朽の銘作機として伝説化されています。


この作品を今読んで当時の時代背景を伺うと、やはり若者同士のリアルタイム・コミニュケーション・ツールとしてのアマチュア無線は絶大なる力を持っていたんだなと思います。インターネットなんかなくても、都会と地方のリアルタイムな情報格差ってさほどではなかったのかもしれません。

『平成版釣りキチ三平』では、魚紳さんがパソコンとネットで魚を調べあげ、三平くんも携帯電話(魚紳さんのではあるが)で通話するなど文明の利器にどっぷりはまっていましたが、矢口高雄氏にはここらでもういっちょうアマチュア無線のマンガなんぞ描いていただきたいものです。氏といえば、日本海中部地震を描いたドキュメンタリー的漫画『激濤(げきとう) Magnitude7.7』が知られています。防災とアマチュア無線なんて作品はいかがでしょうか・・・(なお、矢口氏は7年前に東日本大震災による津波被害の作品化を考えていたものの、体調を崩していて果たせなかったとのこと)。

「幻の大岩魚アカブチ」本編には多様なQ符号も出てくることから、矢口氏もしくはアシスタントさん方にハムがいたのでしょう。

筆者も同氏の作品は本作『釣りバカたち』のほか、『釣りキチ三平』、『ふるさと』、『蛍雪時代』、『9で割れ!』などを読んでいますが、同氏の漫画でアマチュア無線が出てきたのはこの作品ぐらいでしょうか。

この当時、漫画家にもアマチュア無線が流行しており『まんがでわかるアマチュア無線』でおなじみの、すがやみつる氏などは漫画の制作中も無線をやっていたそうで、両手が作画作業で塞がってしまうときは足元にマイクのフットスイッチを設置し、足でスイッチを踏んでQSOしていたそうです。

さて、まだ続きます。お次は手塚治虫氏の名作、ブラックジャックのなかの一本。日本と外国の少年ハムがアマチュア無線のDXで知り合う、その名も「ハローCQ」という一編です。ラグチューから友好を深めた二人は、ある日アイボールをすることになったのですが・・・・。

なお、ブラックジャック先生が無線をやるシーンはありません(笑)このお話は、2005年のテレビアニメ版の際にも題材に使われていたそうで、アマチュア無線はさすがに今の時代にそぐわないため(だって、BJ先生がパソコンを得意げに操作するくらいですから!)、インターネットのチャットに置き換えられたそうです。

チャットで「CQ」とやるシーンがあるそうですが、ただそれはいくらなんでも・・・と思いました。

漫画作品の最後は「メインチャンネルで待ってて」という少女漫画。恋愛ものです。

アマチュア無線の出るアニメ作品

一方、アマチュア無線が出るアニメはどうでしょう。

おそらくもっともアマチュア無線を詳しく描いた作品は意外ですが「ちびまる子ちゃん」でしょう。

同作のseason2の133話「まる子、アマチュア無線にあこがれる」にアマチュア無線が登場するのです。かなり詳しく突っ込んだ内容になっており、ОMさん方には有名だそうです。

クラスの秀才、長山君がアマチュア無線の免許を取得したことに興味を持ったまる子たちが、長山君の家でアマチュア無線の運用を実際に見せてもらうという内容です。

「養成講習会でも免許が取れるよ」と言う長山君に、まる子たちもいったんはハムの道を目指そうとするものの、長山君に見せられた講習会のテキストの難しさ(そもそも学校で習っていない漢字があった)に断念し、顔面蒼白で帰路に着く・・というラストですが、”偶然”通りかかった野口さんも実はアマチュア無線の免許を取得しており、長山君の交信をワッチしていた・・というオチが面白いのです。

そもそも、原作者のさくらももこさん(JI2EIT )が従事者免許所持者だそうです。つまり、現実のちびまる子ちゃんはアマチュア無線家なんですね。『(現実の)ちびまる子ちゃんはアマチュア無線の資格を持っている』って言葉にすると、言葉の破壊力がすごいですよね・・・。タモリさん(JA6CSH)がへーを連打しそう。電鍵でな。

ほかにもテレビアニメでは、City Hunter3の11話で悪役がアマチュア無線の430で悪巧みの連絡をして悪用していました。

とかく、世の中では不思議なことが起こります。99年に発行された、たつき諒さんの漫画『私が見た未来』で『大災害は2011年3月』と予言されていたことが大きな話題になりました。作者・たつき諒さんの言うことを誰もが信じていれば、東日本大震災で人的な被害は防げたかもしれません。

そして東日本大震災が起因の福島第一原発事故を仄めかしていたアニメがこれ。

1985年に放映された科学教養テレビアニメ「ミームいろいろ夢の旅」は、忌まわしい福島県の福島第一原子力発電所の構造と原発事故の恐ろしさを作中で詳細に紹介したことで近年ネットで『恐ろしい予言アニメ』として話題になった作品ですが、このアニメの第二シーズンのメインヒロイン、薬師寺ひろ子という少女、さらに博士という少年がアマチュア無線の免許を取得しています。

なぜこんな素晴らしいアニメがDVDにならないかは大人の事情なのでしょう。なおスポンサーは東京電力ではなく、電電公社でした。

さらに、近年のアニメ映画では「崖の上のポニョ」でアマチュア無線が登場し、主人公・宗助とその保護者、リサが内航船の船長のパパへ、8メーターバンド(50MHz)で呼びかけるシーンがありますが、無線機と交信の描写がリアルです。

おそらく日本のテレビアニメやアニメ映画でアマチュア無線が描かれたのはこれらの作品くらいでしょうか。

申し訳ありませんが、萌えアニメは気持ち悪いので勘弁してください。2アマの説明でガルパンに媚びるくらいで許してください。

ほかにアメリカのテレビアニメですが、ザ・シンプソンズという有名な作品にて登場しています。原子力発電所に検査官として勤務する主人公のホーマーがライセンスを持っているようです。

こちらはアメリカで出版されたものでアマチュア無線そのものを題材にした漫画集です。


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