モービル運用では局免を車に積むの?

自宅でアマチュア無線機を使用する場合、 見やすい場所に無線局の免許を掲げることが、電波法で決められています。

では、車で「移動する局」として、アマチュア無線を楽しむモービルハムにとって「無線局免許状」は車に積むのでしょうか。

移動する局であっても無線局免許状自体は「無線機の常置場所の見やすい場所に備えておく」という規定になっており、車を無線の常置場所にはできませんから、必然的に自宅が無線機の常置場所=免許状を備える場所です。

つまり、無線機は普段、車に積んであっても、局免自体は自宅の見やすい場所に絶対に備え付けなければなりません。

でも、それではモービル運用をする場合、正当に無線局免許を受けているかわかりませんよね。

そのため、無線局の免許状を備え付けることが難しい陸上移動局などが「免許を有していること」を明らかにするために無線局免許証票』というシールが総合通信局より発給されるのです。
スポンサーリンク

そうなのです。車には局免を積まない代わりに、この無線局免許証票(シール)を必ず備えることが決まっているのです。

なお、総合通信局の公式サイトによれば「”備え付けることは義務”ですが、必ずしも”貼る義務”はありません。しかし、”貼るのがベスト”です」という説明が明記されています。

ですからやはり、実質的にはリグに貼り付けが望ましいでしょう。

なお、筆者は何度もモービル運用中に職務質問を受けて、そのたびに従事者免許を提示しているのですが、警察官もさすが”プロ”で、抜け目なく「もう一つ、免許ありますよねェ?」と言って、局免も求めてきます。

筆者はもちろん、備え付けが義務である無線局免許証票のシールを見せるのですが、警察官には「ダンプとかだと免許状積んでますけどねェ」と言われることがあります。

アマチュア無線家は職質の警察官とどう付き合うべき?

警察官によっては理解していない者もいますから筆者はそのたびに「移動する局の場合、無線局免許証票というシールで証明できると法律で明記されています」と説明しています。

さて、シールを貼り付ける場所は無線機のどこでもかまいませんが、すぐにはがれない様にハンディ機なら電池ケースの裏フタの内側に貼っている人が多いようです。筆者もそうしています。

ボディの外側に付けていると、気が付いたらはがれたりして無くしてしまう場合もあり、突然の職務質問では「アンタ、無免許だね。オタク、自分のやってることわかるよな?」と、警察官からありがたいお声がけがある場合があります。

警察官に停止命令を受けて無線の免許を見せてくださいと言われた場合は、まず従事者免許を見せて 「局免もありますか?」と聞かれたら無線機に張り付けてあるシールを見せましょう。

ハム本の解説者で知られる丹羽一夫さんも以下の様におっしゃっています。

はじめてみようアマチュア無線―ハムの免許と開局方法 (ハム入門シリーズ)
はじめてみようアマチュア無線―ハムの免許と開局方法 (ハム入門シリーズ)
4789813207 | 丹羽 一夫 | CQ出版 |  2002-04

「このシールが無線機が無線局免許状を正当に得ているということを証明します」

典拠元 丹羽一夫「はじめてみよう アマチュア無線」 CQ出版社

平成30年3月1日にアマチュア局の免許証票が廃止されました

上述したこの証票のシールなのですが、平成30年3月で廃止となりました。これは平成30年2月1日に交付された「無線局免許手続規則の一部を改正する省令」にともなうもので、平成30年3月1日からアマチュア局の免許証票が廃止となり平成30年3月1日以降はアマチュア局の移動する局(いわゆるモービル運用の場合)の開局申請、再免許申請及び無線機の増設、または取替の変更申請においては、証票(シール)の発行はされないことになりました。

免許証票については、無線局の免許状を備え付けることが難しい陸上移動局等が「免許を有していること」を明らかにするため、免許状の代わりに備え付けることを求めてきた経緯がありますが、総合無線局監理システムにおける無線局データベースの充実を踏まえ、免許状や事項書等の備え付け書類による無線局管理でも支障がないと判断したことから、アマチュア局においても免許証票を廃止するものです。

引用元 http://www.soumu.go.jp/soutsu/hokkaido/E/Ama/saishin/amah300226.htm

なお、総務省によれば、すでに発給されている免許証票(シール)はそのまま無線機に貼付していても問題はないとのことです。また、無線局免許状(局免)そのものについてはこれまで通り、常置場所(自宅)の見やすい場所に掲示することが定められており、クルマに積む必要は今後もありません。

ただ、これまで無線機に貼っていた証票のシールが廃止されることで、ハムライフjpさんでも『不法無線局の取り締まりに支障は出ないのだろうか?』と指摘されていますが、今後の警察官の職務質問はどう変わるのか、警察官の『もう一つ免許ありますよねぇ』というセリフがどう変わるのか、私たち正当に免許を受けた正規のアマチュア局にとっては興味深いところですよね。

おそらく従事者免許証の番号をパトカーの車載無線や、腰に吊ったショカツ系無線で本署に伝え、本部や本署の担当者が総務省の総合無線局監理システム「PARTNER」(呼称:パートナーという)にアクセスして照会するのかもしれません。あるいはパトカーの端末でも直接照会できるのかもしれません。

ともかく、総合無線局監理システムにおける無線局データベースの充実によって、証票は廃止となりましたが、今後もアマチュア無線運用時はアマチュア無線の従事者免許証の携帯は必須ですのでお忘れなく。


スポンサーリンク