デジ簡では秘話コードを使えば、ホビー局も業務局を気にせずに交信ができる!


さて、デジ簡の基本的な説明でも書きましたが、デジ簡の登録局制度は業務局とホビー局(いわゆるフリーライセンス局)が混在している無線ですので、シチュエーションによっては思いもよらず、業務局へ混信妨害を与えてしまう場合もあります。

そこでデジ簡機に備わっている優れた機能の一つ『秘話コード』や『ユーザーコード(UC)』の出番です。この記事では主に秘話コードについて解説します。

秘話コードとは、設定した5ケタの数字によって、電波を暗号化してしまうデジ簡機の標準搭載機能です。交信の内容自体を秘話コード機能によって暗号化するので、3ケタのユーザーコードよりも高い秘匿性があります。

秘話がかけられた交信を同じ秘話コードを設定していない無線機が受信すると、秘話コードが一致しないため、ランプは点灯しても無線機からは音声は一切出ません。

とくに秘話コードを積極的に使用しているのは消防団です。例えば札幌市消防団ではデジタル簡易無線の登録局が数百台以上配備されていますが、運用では基本的に秘話コードを設定して第三者の傍受を防いでいます。

https://www.city.sapporo.jp/shobo/saiyo/documents/musen.pdf

このように秘話コードを設定することで、交信内容を第三者に聴取させない機能がデジ簡機には備わっています。とくに秘匿性の高い業務などでは積極的に秘話を使うことが推奨されており、また、私たち趣味のホビー局も積極的に使ったほうが良い場合もあります。

デジ簡では『27144』が秘話コードとして全国で推奨されています。

もちろん、この秘話コードはお互いの無線機で同一のコードに設定しなければ、使うことはできません。したがって、予めコードをお互いに決めておく必要があります。秘話コードは自分の好きな数字で設定してもかまいませんが、現在、すでに全国のホビー局に広く普及していて、わたしたちが使用すべき秘話コードとして推奨されているのが『27144』というコードです。

『すべき』とは言っても、誰かに何ら強制されるものではなく、また法で決められたものでもありません。あくまでホビー局が時と場合に合わせて自由に使用できるものとして推奨されています。

なお『27144』というこの番号の由来ですが、もともとはCB無線の8チャンネルの周波数、27.144Mhzが発祥で、それが80年代、90年代ではパーソナル無線の群番号としてもおなじみでした。ですから『27144』という番号は単にデジ簡のコードナンバーとしてだけでなく、フリーライセンス無線ユーザーにとっては伝統的な番号と言えるでしょう。

この秘話コード『27144』使用の呼びかけを行っているのが、ライセンスフリーラジオのミーティングイベントを主宰するFLRMです。http://flrm.jpn.org/2017/01/11/%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E7%B0%A1%E6%98%93%E7%84%A1%E7%B7%9A%E3%81%A7%E3%81%AF%E7%A7%98%E8%A9%B1%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%8927144%E3%82%92%E6%B4%BB%E7%94%A8%E3%81%97%E3%82%88%E3%81%86/

FLRMでは交信内容を秘匿する目的で秘話コードを設定するのではなく、あくまで業務局への配慮と、ホビー局の合言葉としての使用を推奨しています。

私たち趣味のホビー局が高い山の上で高利得のアンテナを用いて電波の伝搬実験を行うことで、思いもよらぬ遠方の不特定多数の業務局へ混信妨害を与えている可能性も否めません。おそらく業務局の大半はその業務中、わたしたちホビー局のような不特定の局と交信する必要などないでしょうから、業務の邪魔になってしまうことでしょう。

業務局の利用が今後ますます増加すれば、私たちホビー局にとって業務局への配慮が現実的な問題になってくると言えるかもしれません。

秘話コード設定は呼び出し専用チャンネルの15chでは反映されません。

なお、このデジタル簡易無線(登録局)の秘話機能およびユーザーコードですが、基本的に呼び出し専用チャンネルの15chでは使えませんから、呼出では秘話の設定が反映されません。ヤエスさんの公式サイトにも説明が掲載されていますので、以下に引用いたします。

15チャンネルではユーザーコードや秘話コードの設定ができません。故障でしょうか?

デジタル簡易無線登録局の15チャンネルは呼び出し用チャンネルとして定められており、ユーザーコードや秘話コードの使用ができません。お互いの使用チャンネルがわからないときなどの呼び出し通信用として使用し、継続して通信する場合は、速やかに他のチャンネルに移って通信してください。

引用元 https://www.yaesu.com/jp/dt_index/faq01.html#07

もちろん、趣味のホビー局であっても、秘話コードは義務ではありませんから、普段使っていない局も多くいます。

フリーライセンス局同士で秘話交信を行う場合は、まず15chで呼出しをする際に秘話の使用も同時に宣言してから、ほかのチャンネルに移ってCQ呼出を引き続き送出してください。

単に『秘話ありで交信お願いします』と言うよりも、やはり『秘話コード『27144』で交信お願いいたします』など、コードナンバーそのものを明示したほうがスマートでしょう。

秘話コード『27144』の使用を明確に相手に宣言しておかないと、相手が秘話設定していない場合、まったく交信ができませんから注意しましょう。また、秘話コードの入力間違い、逆に秘話なしで交信をするのが日常的な局は秘話の切り忘れにも注意が必要です。

なお、秘話コードを設定すると、コード設定していない第三者の無線機では音声が復調されずに無音となるので、無関係の業務局に無関係なホビー局の交信を聞かせてしまうことは防げますが、同じchを使っている限り、電波の占有自体はされますので、一方が電波を発射している間は電波を発射することができません。

秘話コードのまとめ

というわけで、デジ簡のライセンスフリー局が秘話コードを使う場合は、現在『27144』が広く普及しています。

業務局が多い地域にお住まいの方で混信が気になる場合、また業務局への混信妨害をできるだけ防止したいなどの場合は、ライセンスフリー局で広く普及している共通の秘話コード『27144』にて秘話交信を行ってみると、業務局にホビー局の交信を聞かせてしまうことが防げます。

また、業務で使用されている局も、とくに都市部では少ないチャンネル数で利用者が窮屈な運用になってしまう場合や、秘匿性の高い業務などは、このようなデジ簡特有の高機能をぜひ一度使ってみてください。


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