なぜ航空無線は魅力的なんだろう?それは空の上には絶え間なく航空機が飛んでいるから

高空を音もなく飛行機雲を流して飛んでいるDHC-8やサーブ、それに外国行きのB747といた大型旅客機に貨物機。そして低空でほぼはっきりと機体が見られる航空機といったら自衛隊のUH-1J、OH-6、EC135やベル412、それにドーファンといった警察や防災ヘリ。ほかにも民間機のセスナ、エキュレイユ、田植え時期には農薬散布のジェットレンジャー・・。青い空の下で雲を抜け、低いターボプロップ・エンジンの音を聞きいってると、人も歌も優しかったあの時代にタイムスリップした錯覚を覚えます。青い空間と時間。「そこ」ではただ、たなかてつお的な世界が広がっていく・・・・・・。 最近、エアバンドを聞くたびに単なる無線の受信から信念や理想論にシフトしてるのではないかと思います。 航空無線受信とはつくづく答えの出ない趣味です。流行とか時代とか関係なくて―――― (湾岸ミッドナイト風) 。

さあ、目くるめく航空無線の世界へようこそ。

航空無線のファンはとても多いでしょう。高高度を飛行する旅客機からの無線は大変広範囲で受信できるため、空港が近くになくても気軽に受信が楽しめるのが魅力なのです。

約2000フィートで飛行していく民間や防災ヘリ、訓練のセスナは私たちと身近な一方、外国へ向かう3万フィートもの高空を飛ぶ国際線の大型旅客機もまた魅力です。

通常、業務用のヘリなどは有視界飛行で飛びますが、空港の航空管制と交信をしつつ、カンパニー周波数を使って会社と給油の手配依頼など、さまざまな業務連絡を恒常的に行っています。

さらに付近を飛行中の航空機がいる場合は航空機近接交信用の周波数でお互いがコンタクトを取ったりもします。

これらアナログの航空無線はほぼ全て、広帯域受信機で傍受が可能です。

もし、手元に広帯域受信機があったならどなたでもアナログの航空無線を受信して聞くことができます。

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航空無線は誰でも聞いて良い?

航空無線を傍受することに何の問題もありません。どなたでも受信機があれば楽しめる趣味です。国道交通省も「エアバンドを聞いてみよう」という題名で公式サイト上にて下記の様に解説しています。

管制官とパイロットは航空無線を使用して話をしていますが、その内容は「エアバンドレシーバー」という無線機を使えば誰でも聞くことができます。ただし、傍受した通信の内容を漏らしたり、窃用することは電波法で禁じられています。

出典 国土交通省ホーム>政策・仕事>航空>航空管制官 公式
http://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr14_000016.html

上記の国土交通省のホームページで、電波法という法律が出てきましたが、典拠元のとおり、交信の内容を漏らすこと及び窃用することは法律で禁じられています。あくまで個人の趣味の中で楽しむ場合はとくに問題がないものと解されています。

航空無線の基本知識

エアバンドには後述する民間用と軍用(自衛隊用)の二種類があります。

どちらも基本的にAMかつ英語での交信ですが、場合によっては日本語だったり、自衛隊の戦闘機の訓練でも日本語で交信する場合も多いでしょう。できる限り英語が望ましいのですが、日本語での交信も禁止されていません。

また、滑空場などの管制塔は飛行援助局と呼ばれており、付近を低空で飛行する民間のセスナや自衛隊、警察ヘリコプターなどに対して多くの場合、日本語でアドバイザイリを行います。こちらはカンパニー無線と同様に比較的日本語の交信が多いようです。

 

民間機が使う周波数

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民間機が一般に使う航空無線の周波数帯域はVHFと呼ばれる帯域で、周波数は117.975~137MHzになっています。

この周波数の中には空港の管制塔から、空港情報の自動送信周波数、防災ヘリ、警察ヘリ、航空会社それぞれに割り当てられた業務用無線まで、実にさまざまな種類の無線周波数が混在しており、この帯域がエアバンド受信の中でも基本となりますから覚えておきましょう。

主用波と副用波の役割

通常、各空港の管制部署には主用波のほかに、副用波という周波数も割り当てられています。平時には主用波が使われますが、何らかのトラブルが発生したときには副用波も使用されます。

軍用機が使う周波数

一方、軍用機(自衛隊機含む)向けの周波数として民間機が主に使うVHF帯よりも上のUHF帯である222~253.8、275~322MHzの周波数帯が設定されています。

これらのUHF帯域は自衛隊機などが訓練や実戦のための交信で使用します。

ただ、軍用機であっても基本的には上述した民間機が使う周波数117.975~137MHzにて空港(官民共用含む)などから基本的な航空管制を受けながら飛行しています。

 

航空機のコールサインについて知ろう!

航空無線に限らず、無線では自分がどこのだれであるか相手にわかるように判別させるための名前が必要です。

この名前がすなわち、コールサイン。

簡単に言うと航空機のコールサインには機体登録番号がそのままコールサインになっているものと固有のコールサイン+数字という法則でつけられています。毎日飛んでいる定期便の旅客機の場合は航空会社名+数字と覚えておくとよいでしょう。

日本航空125便→ジャパンエア・ワンツーファイブ
全日空 503便→オールニッポン・ファイブゼロスリー

※便名が無い場合は航空会社名+機体登録番号です。

一方で、個人所有のセスナやヘリ、それに警察や防災、消防ヘリなどは機体登録番号をコールサインとしています。

JA123→ジュリエットアルファ・ワンツースリー

航空機相互通信用周波数122.60MHzとは?

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また、上空で航空機が相互間で航行の安全上必要な通信を行う場合の周波数に122.60MHzがあります。こちらはとくに災害が起きたり、事件事故が起きた場合にマスコミのヘリが多数飛来すれば前触れもなく開局されますから受信機を購入したら周波数を登録してみてください。

日本の近隣諸国の管制機関

また、ユジノサハリンスクから千歳へDHC8旅客機がやってきたり、ウラジオストック – 東京(成田)などの航路もありますが、北海道では運が良ければロシア側の管制やロシアの空港管制塔と交信する旅客機側の電波も聞こえます。国内とさほど変わらず、位置報告などが主要な交信です。最近では、着陸料の高い新千歳空港をスルーして着陸料の安いサハリンに降り、給油を済ます航空会社が多いんだとか。

空港情報が常時送信されているATISを聞いて耳慣らしをすべし!

ATISとはAutomatic Terminal Information Serviceと言って、飛行場から自動で送信されている空港情報の放送です。

内容は送信元空港名、情報名、visibility視程、雲量、風速、気温といった気象状況、使用滑走路、それにデパーチャーの周波数です。これらの内容を録音したものが英語で空港の運営時間中、自動的に繰り返し送信されているわけです。

当然、気象情報は逐一変わりますから、送信されるATISの内容も30分ごとに新しい内容に更新されながら、新しい内容ごとにそれぞれAからZまでの記号を割り振られて更新されます。

内容はすべて英語で放送されていることから、ATISをエアバンド受信初心者にうってつけの学習教材とする向きもありますが、受信できるかどうかは空港との距離にもより、自宅からはどう頑張っても聞けない場合もあります。

どうしても聞きたい場合は、高い山の山頂で複数の空港のATISを受信テストするか、思い切って空港まで出かけてみましょう。

自衛隊・軍事基地のATISは?

自衛隊や在日米軍基地にも民間空港の様にATISのような情報を自動で送信する施設があります。ただし、こちらはメトロと呼ばれています。

米軍は、日本と方式が違うため情報の内容にやや違いがありますが、提供している情報はおおむね同じです。またさすがにネイティブ発音ですので初心者には聞き取りが難しいかもしれません。

航空路管制は誰もが平等に受信できる親しみやすい航空無線

airbandinfo_image_0002まずは航空路管制を聞いてみよう。地元に空港が無くったって大丈夫。

ホラ、頭の上を見てごらん。飛行機雲があるでしょう。頭の上を通過する航空機から地上の空港へ発射される航空路管制の交信は何の不自由もなく誰でも受信できるよ。

一見、無機質な航空路管制ですが、日本の空域を離れる外国便のパイロットが交信の最後に「サヨナーラ」とか「オヤスミナシャイ」と言ったり、時折垣間見える人間味に頬が緩みます。

航空路管制とは?

日本の航空路管制は計器飛行方式(IFR)で航空路を飛行中の航空機に対する航空交通管制です。実施しているのはACC, Area Control Center:航空路管制機関(札幌、東京、福岡及び那覇航空交通管制部)です。それぞれの管轄する管制空域内を飛行する航空機に航空路管制業務、進入管制業務等を実施する機関です。

セクターってなに?

前述したとおり、日本では札幌、東京、福岡及び那覇航空交通管制部がそれぞれ航空交通管制を行っています。その各航空交通管制部における管制区です。このうち、航空交通管理センター (ATMC) は太平洋上空の洋上管制区を管轄しています。

ターミナル・レーダー管制を聞く

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「ターミナル・レーダー管制」は、航空機をレーダーで監視して飛行経路や高度等の指示を出す

さて、航空無線の航空管制と言っても複数の種類があります。

ガラス張りの管制塔で目視を中心として行う飛行場管制業務に対してターミナルレーダー管制業務では部屋に引きこもった管制官がレーダーを使って、画面上を見ながら空港から離れた高度1万4,000フィート以下を飛ぶ航空機の管制を行います。

目視中心の飛行場管制から引き継ぐターミナルレーダー管制業務

着陸の場合は「ターミナル・レーダー管制」から「飛行場管制」へ、逆に離陸の際は、「飛行場管制」から「ターミナル・レーダー管制」に管制がリレーされます。

「ターミナル・レーダー管制」では、空港から出発・到着する航空機をレーダーで監視し、飛行経路や高度等の管制指示を発出しています。「飛行場管制」では、管制塔から目視等で航空機の位置を確認し、滑走路や離着陸の順番や時機等の管制指示を発出しています。着陸の場合は「ターミナル・レーダー管制」から「飛行場管制」へ、離陸の際は、これと逆に「飛行場管制」から「ターミナル・レーダー管制」へと管制業務が受け継がれていきます。

情報典拠元 国土交通省航空局公式サイト

http://www.mlit.go.jp/koku/haneda/column/control.html

航空管制はこのように各部署が引き継いでいます。

ターミナルレーダー管制業務を行うのは航空交通管制部

北海道及び東北の一部のターミナルレーダー管制業務を行う北海道札幌市に所在する札幌航空交通管制部は丘珠空港のすぐそばにありますが、管制塔はありません。

 

飛行場管制を聞く

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パイロットや飛行場の職員などが航空無線機を扱うには、航空特殊無線技士や航空無線通信士の資格が必要です。航空無線機はアマチュア無線メーカーからも多数発売されています。

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映画でも管制官と言えば管制塔の飛行場管制。

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飛行場管制は空港や飛行場から離陸し,または飛行場に着陸する航空機,空港周辺を飛行する航空機に対してタワー(管制塔)から目視により、指示を与える管制を言います。

そのほか空港内の走行区域内における人や空港内作業車両に対する管制も担当しています。

管制塔にもレーダー装置がありますが、基本的にはタワーの管制官の目視および、ターミナル・レーダー管制を行うレーダールームにいる管制官と綿密な連絡を取り合いながら業務を行っています。

飛行場管制における管制の種類

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飛行場管制(aerodrome control) と一言で言っても、計器飛行で飛行する航空機に対してその承認を与えるクリアランス(略号:CLR)や、誘導路やエプロン上の航空機に対する指示を出すグランド(略号:GND)などがあります。

洋上管制が聞けたならキミはもうプロバンダー。受信改造済みIC-R6でも聞けない航空無線「洋上管制」ってなんだ?

FR24に見る洋上を飛ぶ航空機フライトレーダー24で見た太平洋上の航空機(画像典拠元 Flightradar24.com)

実は万能広帯域受信機IC-R6でも聞けない航空無線があります。

それが太平洋など大海原の上空を飛行する定期便が使う3~30MHzのHF帯域。いわゆる洋上管制です。

HF帯域とは?

HF (High Frequency) 帯域は短波とも呼ばれ地上から約100kmから130km付近に発生するE層という電離層に反射することでより遠くに電波が到達します。

アマチュア無線家が外国と交信する際には必ずと言っていいほどHFを使います。

なぜ受信改造済みIC-R6でも聞けないのか?

IC-R6でも低い周波数であるHF自体は聞けますが、外国の短波放送など電波の強いものばかり。

しかも航空無線のHFではより遠くへ電波を飛ばすため減衰の少ないSSBという方式を使うので、SSBに対応していないIC-R6では受信が不可能なのです。

では、どんな受信機が必要か?

ゼネラルカバレッジ(general coverage)と呼ばれるHF帯受信可能な高級受信機やアマチュア無線機が必要です。
もちろんSSBでの受信が可能な機種です。

といっても、ほとんど対応しています。

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general coverageとはそのまま略せば全体の範囲といった意味合いですが、まさに広範囲を受信できる機種です。

アンテナも大掛かりなHF用のものが必要

さらに、HF受信の場合はVやUに比べるとアンテナがより重要になってきます。

HFアンテナもピンからキリまであり、設置がしやすいV型ダイポールや、より大型のアンテナもあります。
ですから、付け加えるならばHF用のアンテナを立てられる自宅環境があって費用が捻出できることも必要です。

ただ、マンション住まいの方でもベランダにモービル用のHFアンテナをちょこんと設置するお手軽な方法で
受信を楽しんでいる方も多くいます。


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