無線と国家による謀略の歴史

無線通信の歴史は、戦争の歴史と不可分の関係にあります。今でこそ、「SNSのデマにご注意」や「ファクトチェック」だの言っていますが、第二次世界大戦中はNHKのラジオ放送を利用し、アメリカなどの連合国に対して計画的に虚偽情報を発信し、国家として対外的な情報操作を展開していたのは日本政府に他なりません。しかし、その事実は歴史に埋れつつあります。こうした事例は、戦時下における放送メディアの軍事的活用の典型とされる一方、現代でもラジオ放送を軍事工作に使う北朝鮮という国もあります。

無線とエンターテイメント

北海道の無線発祥の地・落石無線送信所は飛行船ツェッペリン伯号やリンドバーグとも交信した歴史的な無線局

北海道根室市の根室半島の付け根に位置し、太平洋に突き出た落石岬(おちいしみさき)。 20世紀初頭、その落石岬(現・灯台横)の付け根にかつて開局した無線局が北海道の無線発祥の地ともされる『落石無線送信所』です。 のちに受信…

ミリタリー無線

【ロマン】世界遺産「ヴァールベリの無線局」はモールス信号を使用し大陸間の重要な通信手段を担った

1920年代、大陸間通信の要として活躍していたヨーロッパのとある中立国の無線局。若くして女性電信手として無線局に配属された主人公のエルザ・リンデンはモールスを通じて重要なメッセージを世界中に届ける責任を負う。大陸間の緊張…

無線と国家による謀略の歴史

戦時中、日本軍が行った対外宣伝ラジオ放送『ゼロ・アワー(The Zero Hour)』とは

第二次世界大戦中、1943年から1945年にかけて、日本は米国をはじめとする連合国に対し、対外宣伝放送という形でプロパガンダ活動を行いました。その一環として、ラジオ・トウキョウ(現在のNHK)で放送された番組が『ゼロ・ア…