特定小電力トランシーバー解説!資格も申請も不要、電波利用料も不要、誰でもレジャーや業務に使えるのが魅力!ただし出力は微小

特定小電力トランシーバーは正式名称を無線電話用特定小電力無線局(特小無線)と言い、1989年から制度化された無線局です。特定小電力トランシーバー機は家電量販店やホームセンターで安価に販売されており、誰でも遊びや業務に手軽に使える資格・免許不要の魅力的な無線機です。

特定小電力トランシーバーの特徴

ライセンスフリー無線機各種。左のモデルがアルインコの47ch中継対応防浸型 特定小電力トランシーバー DJ-P221

当初は呼出名称記憶装置の搭載が義務付けられており、メーカー名と製造番号が自動で送信されましたが、現在は廃止されています。基本的に単信通話で使用する周波数は420MHz帯に定められた各チャンネルです。

特定小電力トランシーバーはライセンスフリーの無線機として、もっとも手軽で普及していますが、アマチュア無線機との交信はできません。

特定小電力トランシーバーは一般的にチャンネル数の多さや秘話機能、同時通話、防水などの機能を備えるほど高価ですが、長く使いたいのであれば、やはりアイコムやアルインコなどの一流メーカーの機種を使った方が良いでしょう。中には2台セットでお手頃価格の日本のメーカー FRCの特定小電力トランシーバーもありますが、防水性はなく、耐久性には難があります。

イヤホンマイクがセットになっているので、あまり長く使わないのであれば、お得です。

やはり人気なのはアイコムの4300シリーズです。

何と言っても単三電池一本で20時間以上動かせる燃費のよさが売り。ところが、4300にはメモリースキャン機能が付いていないので、フリーライセンス的な使用をするなら4350がおすすめです。

どちらもショートアンテナとロングアンテナの2種類があります。

特定小電力トランシーバーの使用例

特定小電力トランシーバーは一般的な屋外の工事現場や店内業務のほか、アウトドア、スポーツ、友だちと連なって走るドライブなど、レジャーでの連絡手段にも使えるマルチな無線機です。

レジャーでの使用

特定小電力トランシーバーは出力が微小なので、同じ施設内や近距離で見通しの良い開けた場所での交信に適しています。例えば、グループで行く登山やスキーなどにおいて、見通し距離で仲間と連絡するならば、小型軽量の特定小電力トランシーバーはとくに便利です。

とりわけ特定小電力トランシーバーをレジャーで最も頻繁に使用しているのは、いわゆるサバゲーマーと呼ばれるサバイバルゲーム愛好家。サバイバルゲーム・フィールドでのゲーム・プレイ中にチームのメンバーとの戦況報告、作戦指示、さらには非常時の連絡体制が確保できる実用的なアイテムとして、特小は広く普及しています。

女性サバゲーマー

一般的にサバイバルゲーム・フィールドは郊外に数キロ程度の広さの敷地で設置され、多くの場合、人間が隠れるため適度に整備された私有地の雑木林を利用していますから、見通しで数キロ程度の交信距離を持つ特小は最適な無線機といえます。当然、インドアフィールドでも活躍。

実際の軍事作戦でもそうであるように敵の通信を傍受し解読することは敵の作戦を読み解く上でのカギとなります。また逆に敵の傍受を逆手に取り、欺瞞情報を流して敵を混乱させるという手法もまた実際の軍事作戦で行われていますが、日本の無線通信ではこのようなウソの通信を行うことは禁止されています。

相手に傍受されたくないならば、秘話機能があるほうが戦術上、有利でしょう。

本職

当然、防水機能を備えた機種が好まれます。

業務での使用

特定小電力トランシーバーの業務での使用例は、比較的大規模なスーパー、大型ショッピングセンターの従業員が、品出しのやり取りのほか、工事現場などがあります。例えば、建設現場では地上のクレーン車のオペレーターとビルなどの高層にいる作業員との連絡。また、片側交互通行の工事現場で交通誘導警備員が連絡で使用しており、街中での業務利用はとても多いでしょう。

レジャー用とビジネス用の違いで、機種によっては通話できないデメリットも

特定小電力トランシーバーのチャネルにはビジネス用のBとレジャー用のLがありますが、 基本的に特定小電力トランシーバーの規格であれば、周波数は同じなので交信可能です。ただし、市場にはレジャー使用を想定した20ch機と、業務使用を想定した47ch機の二つが販売されているため、機種によってはチャネル数の搭載の関係で通話できない場合もあります。できれば同じ機種同士で交信するほうが確実です。

特定小電力トランシーバーは電波利用料も不要

特定小電力トランシーバー最大の利点は免許、資格、届け出が不要かつ、電波利用料もかからない点です。

アマチュア無線であれば、年間300円の電波利用料や、開局の申請手数料で数千円が必要ですが、特定小電力トランシーバーは事実上、無線機本体の代金と電池代だけで使用でき、たいへんお得と言えます。

ただ、無線局としての申請が不要ということはコールサインが付与されないということでもありますから、レジャーなどや特定小電力トランシーバーでCQを出す際に識別を付ける必要がある際は各自が好きなコールサインを名乗るのが慣習になっています。

特定小電力トランシーバーをフリーライセンス的に使用する

特小はレジャー用として使用が許されており、不特定多数の人との交信も可能です。アマチュア無線のように高い山の山頂からCQを出して楽しむフリーライセンス局もいます。特小に法で決められた明確なメインチャンネルはありませんが、呼び出しを行うチャンネルはレジャー3chが昔からの慣習となっています。

出力は弱いが、山の上では数百キロ、中継装置の使用もOK

特定小電力の0.01Wは、10mWという、たいへん弱い出力です。交信距離が平地で1キロ程度であり、デメリットと言えます。例えばデジタル簡易無線の1ワット送信時の1/100ですから 、 電波の飛びに不安を覚える方もいるでしょう。

ところが、数百メートルの山の頂から電波を出すと、数百キロ先へ届くこともあります。また、中継器の使用が許されているので、広い店舗でもくまなく使うことができます。

業務以外のレジャー目的でも中継器の設置ができ、山頂に設置することで、アマチュア無線のレピーターと同じように、通話距離を伸ばすことも可能で愛好家が遠距離通信実験を行っています。しかし、業務で使用している局との混信には注意が必要です。

なお、アンテナ交換は法律で認められておらず、注意が必要です。

まとめ

特定小電力無線は資格や届け出、電波利用料も不要で、しかも遊びと仕事、どちらにも使えるお手軽なフリーライセンス無線です。ただし、送信電力はとても弱いので郊外で数キロ、街中では数百メートルが限界です。

もし、特定小電力よりも遥かに電波が飛び、仕事にも遊びにも使える免許不要の無線が欲しいなら、デジタル簡易無線(登録局)をおすすめいたします。資格は不要で、総務省への登録の書類手続きと、年間数百円の電波利用料のみで使用できます。

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