正式名称は無線電話用特定小電力無線局(以下、特定小電力トランシーバー)と言い、1989年から制度化されたものです。特定小電力トランシーバーは量販店やホームセンターでも1万円以下から、2万円程度で販売されており、誰でも買えて最も手軽に使える資格不要のトランシーバーです。

当初は呼出名称記憶装置の搭載が義務付けられており、メーカー名と製造番号が自動で送信されるようになっていましたが、現在は廃止されています。

一般的にチャンネル数の多さや秘話機能、同時通話などといった機能を備えるほど高価になっています。

サバイバルゲームやキャンプ、スキー、友だちと連なって走るドライブなど、レジャーでの連絡手段に使う人が多くいる一方、屋外の工事現場や店内業務などにも使えます。

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業務で使用される現場には、広い店舗や工場、工事現場などがあります。例えば、地上のクレーン車のオペーレーターと建設現場のビルなどの上階の作業員との連絡。また、交通誘導の警備員が片側交互通行で流したり、とめたりする場合にも使用しています。

そのほか、パチンコ店や大型ショッピングセンターの従業員が、品出しのやり取りをする際にも使っていますから、業務利用はとても多いと言えるでしょう。

このようにライセンスフリーの無線機としては、もっとも手軽であり普及していると言えます。

なお、念のために書きますと特定小電力無線局とアマチュア無線機との交信はできません。

長く使いたいのであれば、やはりアイコムやアルインコなどの一流メーカーの機種を使った方が良いでしょう。中には2台セットで4000円ちょっとという破格の値段の日本のメーカー FRC の特定小電力トランシーバーもありますが、やはり耐久性には難があります。

また消費電力が大きく、単三電池3本を使うので燃費は悪いです。イヤホンマイクのセットになっているのであまり長く使わないのであれば、お得です。ただ防水性能はありません。

やはり人気なのはアイコムの4300シリーズです。

何と言っても単三電池一本で20時間以上動かせるので非常にエコロジーです。ところがこの4300にはメモリースキャン機能が付いていないのでフリーライセンス的な使い方をしたい場合はちょっと向いていないので4350を買いましょう。

どちらもショートアンテナとロングアンテナの2種類があります。

特定小電力トランシーバーをレジャーで使用する

特定小電力トランシーバーは出力が微小なので、見通しの良い開けた場所が適しています。例えば、グループで行く登山やスキーなどにおいて、見通し距離で仲間と連絡するならば、小型軽量の特定小電力トランシーバーは真価を発揮するでしょう。

特定小電力トランシーバーをレジャーで最も頻繁に使用しているのはいわゆるサバゲーマー、サバイバルゲーム愛好家でしょう。サバイバルゲーム・フィールドでのゲーム・プレイ中にチームのメンバーとの戦況報告、作戦指示、さらには非常時の連絡体制が確保できる実用的なアイテムとして、特小は広く使用されています。

一般的にサバイバルゲーム・フィールドは郊外に数キロ程度の広さの敷地で設置され、多くの場合、人間が隠れるため適度に整備された私有地の雑木林などですから、見通しで数キロ程度の交信距離を持つ特小は最適な無線機といえます。

実際の軍事作戦でもそうであるように敵の通信を傍受し解読することは敵の作戦を読み解く上でのカギとなります。逆に敵の傍受を逆手に取り、欺瞞情報を流して敵を混乱させるという手法もまた実際の軍事作戦で行われていますが、日本の無線通信ではこのようなウソの通信を行うことは禁止されています。

であるからして、相手に傍受されたくないならば、秘話機能の無い特小よりもあるほうが戦術上、有利な場合があります。

画像は本職の人。

当然、防水機能を備えた機種が好まれます。

特定小電力トランシーバーは電波利用料も不要

特定小電力トランシーバーのもっともすぐれた利点は届け出も電波利用料も不要ということでしょう。

アマチュア無線であれば、年間300円の電波利用料や、開局の申請手数料で数千円が必要ですが、特定小電力トランシーバーは事実上、購入価格のみ。あとは電池代だけで使用できますから、たいへんお得と言えます。

ただ、無線局としての申請が不要ということはコールサインが付与されないということでもあります。

そのため、レジャーなどや特定小電力トランシーバーでCQを出す際に識別を付ける必要がある際は各自が好きなコールサインを名乗るのが慣習になっています。

特定小電力トランシーバーでも、CQを出していけない決まりはない

レジャー用として使用が許されており、不特定多数の人との交信も可能です。アマチュア無線のように高い山の山頂からCQを出している愛好家もいます。しかし、業務で使用している局との混信に注意をしなければなりません。

そして、メインチャンネルはないのでどこで CQ を出せばいいのかという問題があります。では特定小電力レシーバーで CQ を出す場合、どのチャンネルで出せばよろしいのでしょうか。じつは慣習によって特定小電力で呼び出しを行うチャンネルはレジャー3チャンネルが昔からの決まりとなっています。

出力は弱いが、山の上では20キロ以上通話でき、中継装置の使用もOK

特定小電力の0.01 mm ワットというのは例えばデジタル簡易無線の1ワット送信時の1/100ですから 、飛ばないじゃないかと思われるかもしれません。

ところが、0.01 mm ワットでも数百メートルの山の上に登りますと数百キロは電波が飛ぶという現実があります。
また、中継器の使用が許されているので、広い店舗でもくまなく使うことができます。

業務以外でも、レジャー目的でも中継装置の設置はできますので、山頂に設置することで、アマチュア無線のレピーターと同じ使い方もできます。

10mW(0.01W)という、たいへん弱い出力では交信距離が平地で1キロ程度であり、デメリットと言えますが、中継器の使用も認められており、通話距離を伸ばすことも可能で愛好家が遠距離通信実験を行っています。なお、アンテナは本体から取り外せず、交換も法律で認められていませんから注意が必要です。

レジャー用とビジネス用の違いで、機種によっては通話できないデメリットも

チャンネルにはBと L がありますが、 Bはもちろんビジネス、L はもちろんレジャーになります。基本的に特定小電力トランシーバーの規格であれば、周波数は同じなので交信可能ですが、機種によってはチャネル数の関係で通話できない場合もあります。その原因の理由は、レジャーに使用することを想定された20ch機と、業務に使用することを想定した47ch機の二つがあるためです。同じ製品同士で交信するほうが無難と言えます。

まとめ

以上のように、特定小電力無線は届け出が不要、電波利用料も不要でお手軽。しかも遊びと仕事、どちらにも使えます。ただし、送信電力はとても弱いので郊外で数キロ、街中では数百メートルが限界です。

もし、特定小電力よりも遥かに電波が飛び、仕事にも遊びにも使える免許不要の無線が欲しいなら、デジタル簡易無線(登録局)をおすすめいたします。資格は不要で、総務省への登録の書類手続きのみで使えます。※年間数百円の電波利用料はかかります。

デジタル簡易無線(登録局)解説!


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