アマチュア無線でも当然いたずら行為は厳禁!不法無線局の取締りとは!

アマチュア無線が華やかだったのも今は昔ですが、当時の各バンドではまるで今の5ちゃんねるのように毎晩多くの人で賑わっていたそうです。

そんな中で、やはりいたずらも多発したそうです。お父さんの無線機を勝手に使ってしまうアラレちゃんや、中には木魚をわざわざ買ってスポーッと叩きながら延々とお経を唱える破戒僧(!?)、人の交信をそっくり真似するヲウム返しのいたずらをする人など、アマチュア無線界での一発芸人が当時は多くいたと聞きます。

ほかにも、無変調といって搬送波に変調をかけずにそのまま発射をして、他人の交信を妨害する行為も頻発。とくに各地に設置されたレピーター局が、このようないたずらの被害に遭っていたようです。

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他者の交信を妨害するこれらの行為は当然ながらルール違反です。

運用にはマナーとモラルが絶対必要ですし、間違った使い方をしてしまうと不法無線局となり、電波法違反で検挙され、罰金を払う羽目にもなります。

アマチュア無線でしてはいけないこと

アマチュア無線は規定された法律を守って運用しなければなりません。資格を取得したうえで、与えられた免許内容の範囲内で運用することが決められています。簡略ですが、下記のようなことが禁止されています。

1、無資格、無免許での運用

アマチュア無線の免許は国家試験もしくは、養成課程講習会にて取得ができます。そして、無資格および無免許で使うと罰則のある大変厳しい無線です。従事者免許と無線局免許の二つがなければアマチュア無線を運用することはできません。ただし、ゲストオペレーター制度を使用する場合は従事者免許のみで無線を運用できます。

2、アマチュア業務以外の通信

アマチュア無線はあくまで趣味教養の資格のうちの一つであり、許可されているのはアマチュア業務だけですから、アマチュア業務以外の通信はできません。例えば、一般的なお仕事に関する連絡などはできません。

ダンプの運転手が「排雪、あと1台で終わりだってよー」と業務連絡するのも違反ですし、町内の防犯活動や消防団の業務で使用することもできません。

ただし、人命の救助や現行犯人の逮捕などに関する非常通信に限っては、アマチュア無線を使用できます(しかし、非常通信を目的としてアマチュア無線局の開設はできません)。

非常通信については、”アマチュア局の柔軟な判断とボランティア精神によって行っても良い”と総務省が明確に見解を表明しています。

3、わいせつな通信

アマチュア無線によるわいせつな通信は電波法の108条にて禁止されており、「2年以下の懲役または最大30万円の罰金に処す」と明記されています。

4、犯罪に関する話

犯罪に関する通信はできません。実際に、外国人グループがアマチュア無線を使用して犯罪の打ち合わせをしていた事件が過去にありました。

25年ほど前のテレビアニメでも、アマチュア無線のモービル機を使って430帯域で悪役が車から連絡しているシーンがありましたが、違法です。

5、暗号での通信

アマチュア無線で暗号を使った通信はできません。一方で消防では暗号を使って通信しますし、警察無線ではセンターポール露出などという暗号を使って指令を出しています。暗号というか用語と言うようですが。

6、他人に依頼された通信

アマチュア無線では他人に頼まれた通信はできません。例えば、女子高生の部活動で戦車長に「今から玉砕する!通信手、全車に伝えよ!」と依頼されて、通信手が「エエ!了解」と、アマチュア無線で通信をするというのは、一般論では違反です。

アマチュア無線を使った「にせSOS 事件」

平成10年1月、三重県桑名郡多度町の多度山で、何者かがアマ無線を使い「にせSOS 」を出して、警察や消防などのヘリコプター3機、数百人の捜索隊を出動させるという悪質な事件が発生しました。

アマチュア無線を悪用し、偽りの非常通信などを行えば、言うまでもなく警察や消防に対する偽計業務妨害になったり、無線従事者免許がはく奪される可能性もあります。

もっともそのような行為をする人が正規の免許取得者なのかはわかりませんが・・・。

情報引用元
http://www014.upp.so-net.ne.jp/ja2ol/4630khz-sub005.html

アマチュア無線のみならず、各種無線に妨害を与える迷惑な不法無線局とは・・・?

このような無資格、無許可で無線局を運用したり、決められた法律を守らない悪質な無線局を不法無線局(アンカバー)と呼びます。

電波の番人であり電波行政を司っている総務省総合通信局は、業務無線一般やテレビやラジオの電波を掌握しており、私たち無線家には免許とコールサインを発給してくれるお役所ですが、不法無線局に対しては地道な調査と摘発に従事しており、場合によっては警察とも共同で不法無線局を摘発します。

アマチュア無線の資格試験の勉強をした人であればわかると思いますが、電波法の規定に違反して運用した無線局を認めた場合は総務大臣へ報告することが定められており、所定の手続きで報告します。

これは電波法第80条に定める報告書のことで、80条報告とも呼ばれます。

不法無線局の摘発事例

【平成24年6月29日発表】北海道月形町で無免許にてアマチュア無線を運用した運転手を摘発
http://www.soumu.go.jp/soutsu/hokkaido/2012/0629.htm

無免許でアマチュア無線を使用することは違法行為です。書類送検や逮捕、さらには何十万円もの罰金も支払わなければなりません。

免許を取ってから楽しむのは言うまでも無いことですね。

キャバクラの客引きがアマチュア無線を使って店とやり取りをして逮捕

こちらはなんと、東京・JR新橋駅近くのキャバクラ店の客引きが、仲間内の連絡にアマチュア無線を違法に使用したとして被疑者5名が電波法違反(無線局の無許可開設)などの疑いで逮捕されています。

当然、アマチュア無線は営業目的での利用はできませんから、キャバクラの客引きなどに使うのはもってのほか。

被疑者らは幾度も総務省から警告を受けていましたが、やめずに客引き業務での使用を続けたことが悪質と判断され、告発を受けた警察によってタイホされたようです。

電波法違反でキャバクラ店と客引きを摘発するのは全国で初めてとのこと。

記事参照元 http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2506839.html

海外製無線機と”オフバンド送信”とは?

オフバンドとは、アマチュア局に許された運用規則や周波数使用区分(バンドプラン) から逸脱して電波を発射する不法行為です。これらに対しては、アマチュアガイダンス局と呼ばれる指導局が、注意喚起を行います。バンドプランは電波の形式と周波数の区分として1992年に法制化されているので、必ず守ることが求められています。

また昨今では、ネット通販で販売されている中国製の海外規格のアマチュア無線機を購入し”そのまま”使用している方もいますが、このような無線機は実勢価格が5000円以下と日本製の一般的なアマチュア無線ハンディ機よりも4分の1程度と安く、人気です。

しかし、この海外製品のアマチュア無線機には思わぬ落とし穴があり、日本国内で認められているアマチュアバンド以外の周波数で電波を発射できてしまう、いわゆるオフバンド送信になる場合もあります。例えば、アマチュアバンドの144MHzに近い周波数を使う各種公共機関の周波数帯域など。

当然、このような周波数で第三者が電波を出すと各種業務の無線通信に重大な妨害を与えかねません。実際に過去このような事例は相次いで起きており、摘発されています。

使っている本人(大抵は無資格者でしょう)は知識が無いため、アマチュア無線の周波数と思っているのでしょうが、実際はそれを逸脱した周波数となっている場合もあるわけです。

ただ、正規のアマチュア局でも、このような中華ハンディを購入して実験目的で使う場合もあります。その場合は、アマチュアバンド以外で使えないようにプログラムを修正し、保証機関のTSSから認定を受けたうえで、総務省から正規に免許を受けています。

ですが、初心者の方は基本的にこのような海外製の無線機は購入せず、もちろん使わないほうが良いでしょう。

参考サイト 警察と総合通信局との合同取締りの様子
http://www.hamlife.jp/2015/06/08/huhou-kyoku-torishimari-2015/2/

写真には”中華ハンディ“と俗に呼ばれる格安の中国製無線機が押収される場面もあります。

総合通信局の秘密兵器DEURASとは

DEURASとは総合通信局の電波監視システムであり、不法局の所在地をたちまちにして突き止めてしまう高性能システムです。

また、総合通信局には不法電波局探索用の覆面パトカータイプの緊急車両が配備されており、総合通信局のDEURAS基地から指令を受けて、移動する不法無線局の場所まで緊急走行で駆けつけます。

しかし総合通信局の職員には司法警察権は付与されておらず、総通の職員がその場で警察官に口頭で告発し、身柄の拘束などは警察が行います。

総務省の不法無線局探知システム「DEURAS」の概念図
(信越総通のWebサイトより引用)

http://www.soumu.go.jp/soutsu/hokkaido/K/huhoudenpawooe.html
DEURASによる聴取および移動監視で発見された通信妨害の事例

引用元 総務省総合通信局公式ページ
http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/re/jyubou/

アンカバーと近代以前の日本のアマチュア無線事情

米国では大正3年にARRL(米国アマチュア無線連盟)が生まれ、3年後に会員数は実に4000名を突破するなど活発にハムが文化として根付き始めました。

一方、そのころの日本ではまだまだ「アマチュア無線家」は数えるほどしかいませんでした。それもそのはず、大正4年に無線電信法が施行されたものの、正式なアマチュア無線の免許制度はまだ存在していなかったのです。

当然、許可を得ない個人の電波の発射はアンカバーすなわち不法無線局となり、当局からの摘発対象となりましたが、日本で最初にアマチュア無線の免許が発効されたのは昭和2年9月ですから、これ以前の通信はすべてアンカバー扱いで、大正4年が正式なアマチュア無線の発足なのか、それとも後年の昭和2年なのかは議論の分かれるところです。

この当時のアンカバーであった無線家たちにはソニーの創業者である井深 大(いぶか まさる)氏や、放送局関係者など技術人たちがやはり多かったようです。その後、大正15年(昭和元年)になると日本でもJARL(日本アマチュア無線連盟)が発足することになります。

戦時中は当然ながら、国内でもアマチュア無線家の自由な通信は政府の方針によって厳しく規制され、アマチュア無線家たちの無線機には当局から封が貼られたとのことです。一方では、アマチュア無線家が「国防無線隊」として徴用され軍の演習に通信訓練で参加するなどの活動を行っていました。

参考文献 アイコム公式サイト

https://www.icom.co.jp/beacon/backnumber/electronics/002.html


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