広帯域受信機で受信した航空無線を録音するには?

広帯域受信機に録音機能があれば、無線を録音できます。

かつてはアルインコのDJ-X8、アイコムのIC-R30など録音機能つき受信機もポピュラーでした。

とくに音声と周波数、録音日時も同時に記録されるアナログ・デジタル両対応受信機・IC-R30の人気が高かったものの、2022年に製造終了。同社からはアナログ&デジタル対応の後継機は未だお目見えしていない現状です。

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なお、2024年現在、ハンディ型受信機で録音機能がついたアナログ・デジタル両対応受信機はAORのAR-DV10があります。

また、2023年にアイコムから発売されたIC-R15はアナログ専用機ながら、音声、周波数、モード、Sメーター、日時が記録され、アナログの航空無線等を保存したい方にはおすすめです。

では、録音機能がない受信機では録音できないの?

当サイトで推奨しているIC-R6やDJ-X100には残念ながら録音機能がありません。

でも、実は広帯域受信機で無線交信を録音するのは簡単です。

航空無線を録音する方法その1『受信機とICレコーダーを繋いで録音』

用意するものは広帯域受信機とダイソーの100円(税別)のオーディオケーブル、それに音声を自動検知して録音を開始・停止する「VOX機能」のあるICレコーダー。

手順は、広帯域受信機のイヤホンジャックとICレコーダーのマイクジャックにオーディオケーブルを挿して接続、ICレコーダーで録音開始。

受信機本体に録音機能がないなら、これが最もお手軽。

なお、ICレコーダーにVOX機能がないと、無音の状態でも録音されてしまうのでNG。

ICレコーダーの購入は必ずVOX機能のついたタイプを選んでください。

受信機とICレコーダーだmを確実にセットしておけば、帰宅したころには数時間分の交信の記録が魚が網にかかって大漁のごとくドッサリ。電池残量チェックは忘れずに。

航空無線受信ファンの中にはATCやカンパニーラジオ、それにミリタリーエアバンドといった各種ジャンルごとに受信機を複数台用意してそれぞれで録音している人もいます。

もちろん受信環境や周波数にもよりますが、8時間ほど録音状態にセットしておいて、実際に録音されている交信は合計で約2時間程度なのでそんなにレコーダーの容量を喰うこともないでしょう。

この手法のデメリットは周波数や正確な時刻まで記録されないことですが、利便性で言えば最もお手軽。

録音が完了したらPCに取り込んでからスマホにうつして聞くもよし、枕元に置いておやすみのBGMにしてもいいでしょう。

航空無線を録音する方法その2『録音機能のあるアマチュア無線機を使う』

アイコム デジタルトランシーバー 144/430MHz デュアルバンド GPSレシーバー内蔵 ID-51 PLUSアイコム デジタルトランシーバー 144/430MHz デュアルバンド

GPSレシーバー内蔵 ID-51 PLUS B00B4MVLM4 | アイコム 

2013年にアイコムから発売された144MHzと430MHzデュアルバンドのアマチュア無線機『ID-51』は広帯域受信機能も備わっています。

しかも録音機能が充実しており、WAV形式による音声録音のみならず、受信したその周波数、正確な受信時刻もSDカードに記録してくれます。

情報参照元 ラジオライフ「ID-51は魅力の録音機能で留守録サーチができる」

ID-51は魅力の録音機能で留守録サーチができる

デメリットはアイコムの自主規制により、陸上自衛隊ヘリが使う140MHz付近のAMモードの選択ができないこと、さらに380MHzのUHF帯に割り当てられた航空自衛隊GCIが選択できないこと。これは自衛隊無線ファンには残念。

自衛隊無線の各帯域(HF、ローVHF、UHF)ごとの受信方法解説

 

また、同社のモービル機『ID-4100』も同様の録音機能を有しています。

こちらも陸上自衛隊の140MHzをAM受信不能、航空自衛隊GCIの300MHz後半を一部受信不能という自主規制仕様になっています。

ただし、ID-4100は一部ショップにて『受信改造済み』仕様が販売されており、UHFの歯抜けは改善されています。

なお、受信のみは無線局ではない(=無資格・無免許で使える)という電波法の解釈ですが、総合通信局によれば”電波が容易に発射しえる状態”の場合は不法無線局となるそうですので、無資格免許の使用はご注意ください。

当サイトでは『受信のみ』であっても、無資格・無免許でのアマチュア無線機の使用はトラブル防止のためおすすめしておらず、無資格の方は広帯域受信機の使用が良いという立場を表明しております。

詳しくは記事をご確認ください。

原則として、無線局免許を受けていない場合、電波発射の有無にかかわらず電波を出せる状態となっていれば、電波法第4条違反になり不法無線局の開設罪にあたる

航空無線を録音する方法のまとめ

このようにお手軽な手段として広帯域受信機とICレコーダーを繋ぐ方法のほか、航空無線狙いならIC-R15、さらにアマチュア無線の従事者資格と無線局免許があれば周波数まで記録してくれるID-51(アマチュア無線機)を使った録音で周波数まで記録してしまう方法まであります。

それぞれ一長一短があるので自分に合った手法を試してみてください。

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