80年代アニメでアマチュア無線ものがあった! | ページ 4 | シグナリーファン

80年代アニメでアマチュア無線ものがあった!

アマチュア無線
引用元「ミームいろいろ夢の旅」
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【お知らせ】
シグナリーファン編集部では、無線受信や運用に関して総務省総合通信局の公開情報・公式資料・報道記事・学術文献を継続的に調査・分析しており、各種記事はそれらの調査結果に基づいて構成しています。

宇宙とつながるというロマン──スペースシャトルとの交信

午後8時。ついにスペースシャトルが日本上空を通過する時刻がやってきます。博士くんは無言でVHF帯144MHzにダイヤルを合わせる。子どもたちは息をのみ、ヘッドホンの向こうに神経を集中させます。

そして──
静寂を切り裂くように、CQの呼び出しが聞こえてきました。

それは、間違いなく宇宙からの声でした。

博士くんが周波数をVHF帯の144MHzに合わせ、みんなが固唾を呑んで見守る中、シャトルのクルーからのCQ呼び出しの第一声が聞こえてきた。画像の出典「ミームいろいろ夢の旅」第73話  (C)日本アニメーション/TBS

この瞬間、アマチュア無線の可能性は、比喩ではなく文字通り地球を飛び出します。電線も基地局もいらない。ただ電波だけで、人と宇宙がつながる。その事実が、はっきりと示された場面です。

現実世界でも、宇宙飛行士との交信は珍しいものではありません。飛行士が余暇に行う私的な運用のほか、「スクールコンタクト」と呼ばれる、事前に選ばれた小中学校と交信する公式プログラムも存在します。もちろん、交信そのものを“受信して聞く”ことに関しては、誰でも自由です。

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しかし、歓喜は長くは続きません。

突如として、変調のない無意味な電波が、シャトルと地上の交信周波数に割り込んできます。

「誰かが……同じ周波数で妨害電波を出してるわ」

ミームの声が鋭くなります。つまり、誰かが意図的に、この貴重な交信を潰しにかかっているのです。

こうした愉快犯は、残念ながら現実の世界でも珍しくありません。近年では、ロシア軍の無線局が使う周波数に、面白半分でアニメソングや『江南スタイル』を流す妨害が確認された例もあります。

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時代が変わっても、「電波荒らし」という存在は消えていないのです。

そして妨害は、その夜限りではありませんでした。
翌日──スペースシャトルと交信できる最後の夜を前にしても、同じ電波は出続けていました。

「このままじゃ、またチャンスを潰される」

子どもたちは怒り、そして決意します。
妨害電波の発信源を突き止め、何としてでも停波させる。

こうして始まるのが、“フォックスハント”。電波の方向と強度を手がかりに発信源を追い詰める、アマチュア無線技術の粋を集めた、極めてリアルな追跡劇です。

妨害電波、停波せよ!子どもたちのフォックスハント開始

ミームは「フォックスハンティングで居場所を割り出せる」と説明し、キツネ狩りの基本をレクチャーします。指揮を執るのは、秘密基地のミーム。現場に出るのは子どもたちです。

フォックスハンティングによる発信源探索の解説も丁寧にミームが教えてくれます。画像の出典「ミームいろいろ夢の旅」第73話  (C)日本アニメーション/TBS

ひろ子班のメンバーは、サトル、妹のマリ、武の四人。金銭的利益のためではなく、純粋な技術的興味と自己訓練として、アマチュア無線本来の目的に沿って行動します。この展開は、無線を知る視点から見ると実に納得がいきます。

さっそく屋上に上り、探索を開始するひろ子班。先発の博士班は丘の上の公園方面から攻めます。画像の出典「ミームいろいろ夢の旅」第73話  (C)日本アニメーション/TBS

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