【お知らせ】
シグナリーファン編集部では、無線受信や運用に関して総務省総合通信局の公開情報・公式資料・報道記事・学術文献を継続的に調査・分析しており、各種記事はそれらの調査結果に基づいて構成しています。

【80年代アニメ】アマチュア無線を扱った衝撃テレビアニメがあった!

この「命をつなぐ技術」に、ミームは静かに言及するわけである。

余談だが、100人の死者のうち、釣り人が18名だったことから、この日本海中部地震を釣り人の視線から被害調査を行うドキュメンタリー的マンガが、矢口高雄氏の『激濤 Magnitude 7.7』である。※アマチュア無線はでてこない。

宇宙とつながるというロマン──スペースシャトルとの交信

午後8時。ついに、スペースシャトルが日本上空を通過する時刻がやってきた。博士くんはVHF帯の144MHzに周波数を合わせる。息を呑む子どもたち。そして、静寂を破るCQ呼び出しの第一声──宇宙からの声が確かに届いた。

博士くんが周波数をVHF帯の144MHzに合わせ、みんなが固唾を呑んで見守る中、シャトルのクルーからのCQ呼び出しの第一声が聞こえてきた。画像の出典「ミームいろいろ夢の旅」第73話  (C)日本アニメーション/TBS

この瞬間、アマチュア無線の可能性は文字通り地球を飛び出した。

このような宇宙飛行士との交信の機会は、飛行士が余暇に行う私的なものと「スクールコンタクト」という形で、事前に選ばれた小中学校の生徒に与えられる公式プログラムなどがある。もちろん、彼らの交信を“聞く”のは、誰でも自由だ。

国際宇宙ステーション(ISS)の宇宙飛行士と地球をアマチュア無線で結ぶ無線交信──ARISSとは?

 

だが、喜びは長く続かない。突如、何の変調もない無意味な電波が、シャトルと地上との交信周波数に割り込んできた。

「誰かが、同じ周波数で妨害電波を出してるんだわ……」

ミームの口調が鋭くなる。誰かが、意図的にこの貴重な交信を潰しにかかっているというのだ。

こうした“愉快犯”は現実の世界でも日常茶飯事だ。現代では、ロシア軍の無線局の使う周波数で面白半分でアニメソングや江南スタイルの“妨害電波”を出す例がある。

【ライブ配信あり】ロシア軍の謎無線局“UVB-76”に萌えアニメソングで突如電波妨害!→世界騒然

妨害電波、停波せよ──子どもたちのフォックスハント開始

妨害は一晩限りではなかった。翌日も、シャトルと交信可能な“ラストチャンス”の夜を前に、電波は出続けていた。

「このままでは、せっかくのチャンスがまた潰されてしまう」

子どもたちは怒り、決意する。
妨害電波の発信源を突き止め、何としてでも停波させる。

そうして始まるのが、“フォックスハント(電波発信源の探索)”。アマチュア無線技術の粋を集めた、リアルな追跡劇だ。

フォックスハンティングによる発信源探索の解説も丁寧にミームが教えてくれます。画像の出典「ミームいろいろ夢の旅」第73話  (C)日本アニメーション/TBS

ミームは「”フォックスハンティング”で電波の発信源を突き止められる」と言い、キツネ狩りのやり方をみんなにレクチャーしてヒントを与える。秘密基地で指揮を執るのはミーム。

子どもたちは妨害者の居場所を突き止めるべく、アンテナと受信機を手に街へ出る。果たして彼らは、夜空の声を取り戻せるのか。

ひろ子班は、サトル、妹のマリ、武の4人。このメンバーで、探査装置を持ち、金銭的利益のためではなく、ただただ無線技術への興味から自己訓練、通信、技術的研究という、アマチュア業務本来の目的で妨害電波の探査に”出動”するのだ。まさに「そうきたか」という展開だ。

そして彼ら科学探偵団(未来少年じゃないほうのコナンのような校外活動を彼らは普段からしている)は無線従事者のひろ子らの班と、同じく博士らの班の二手に分かれ探索を開始。

さっそく屋上に上り、探索を開始するひろ子班。先発の博士班は丘の上の公園方面から攻めます。画像の出典「ミームいろいろ夢の旅」第73話  (C)日本アニメーション/TBS

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