レーダーサイトと地対空ミサイル基地の役割
航空自衛隊の分屯基地(Sub Air Base)は、主に以下の二つの任務を担っています。
- レーダーサイト:日本の領空に接近する外国機や弾道ミサイルの早期警戒・監視を行い、無線傍受などを通じて情報収集を行います。
- 地対空ミサイル基地:航空自衛隊の主要基地や施設を、敵の航空機や弾道ミサイルから防空する役割を果たします。
これらの基地は、航空自衛隊の防空体制の中で重要な役割を担っています。
✅ 分屯基地の施設と規模
分屯基地は、通常の航空自衛隊の基地と比較して敷地面積が小さく、固定翼機の離着陸施設は持たないことが一般的です。
そのため、ヘリポートのみを備えている場合が多いです。
八雲分屯基地の特異性
しかしながら、北海道の八雲分屯基地は、航空自衛隊の分屯基地の中で唯一、滑走路を有しており、長さ1,800メートル級の「八雲飛行場」として知られています。
この滑走路は、通常の基地の滑走路と比較しても遜色なく、大型ジェット輸送機の離着陸も可能です。
1995年の函館空港でのハイジャック事件では、警視庁の特殊急襲部隊(SAT)の前身部隊が秘密裏に函館空港に展開するため、航空自衛隊のC-1輸送機が八雲飛行場に着陸したという逸話があります。
⚠️ 注意点と補足
- レーダーサイトの配置:レーダーサイトは、分屯基地に限らず、航空自衛隊の他の基地や施設にも配置されています。そのため、すべてのレーダーサイトが分屯基地に存在するわけではありません。
- 地対空ミサイル基地の配置:地対空ミサイル(例:PAC-3)の配備は、分屯基地に限らず、主要な航空自衛隊の基地や施設にも行われています。そのため、地対空ミサイル基地が分屯基地に限定されるわけではありません。
総じて、八雲分屯基地は航空自衛隊の中でも特異な存在です。
八雲飛行場は有事の際に代替滑走路として使用されることを想定しているほか、民間機の緊急着陸の際にも使用が想定されています。
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