【お知らせ】
シグナリーファン編集部では、自衛隊の装備や部隊について防衛省の公開情報・公式資料・報道記事・学術文献を継続的に調査・分析しており、それらの調査結果に基づいて記事を構成しています。

【宇宙領域の専門部隊】航空自衛隊の宇宙作戦群の任務とは?

航空自衛隊の「宇宙作戦群(Space Operations Group)」は、日本の宇宙空間における安全保障を担う専門部隊であり、2022年3月17日に府中基地で新編されました。この部隊は、2020年に発足した「宇宙作戦隊」を母体とし、宇宙領域に特化した部隊として再編成されました。

主な任務と活動内容

宇宙作戦群の主な任務は、日本の人工衛星を含む宇宙資産の安全確保です。具体的には、以下の活動を行っています:

  • 宇宙状況把握(SSA):静止軌道上の衛星や宇宙ごみ(デブリ)の監視を通じて、接近や再突入などのリスクを検出します。

  • 電磁波監視:日本の人工衛星に対する電磁妨害の状況を把握し、必要な対策を講じます。

  • 情報共有と連携:JAXA(宇宙航空研究開発機構)や米国をはじめとする同盟国との情報共有を行い、宇宙空間の安定的な利用を確保します。

これらの活動は、宇宙空間の安全保障を確保し、人工衛星の運用に支障をきたすリスクを最小限に抑えることを目的としています。

組織構成と人員体制

宇宙作戦群は、府中基地を中心に運用されており、約200名の隊員が所属しています。部隊は、宇宙状況把握を担当する「第1宇宙作戦隊」、電磁波監視を担当する「第2宇宙作戦隊」、および宇宙システムの管理を行う「宇宙システム管理隊」などで構成されています。

また、2025年度には「宇宙作戦団(仮称)」の新編が予定されており、これにより部隊の規模や機能がさらに強化される見込みです。

将来の展望

日本の宇宙作戦群は、今後、宇宙空間の監視や対処任務を目的とする「宇宙作戦団(仮称)」の新編を予定しており、2027年度には航空自衛隊を「航空宇宙自衛隊」へ改称することが検討されています。これにより、宇宙空間における防衛体制の強化が図られる予定です。

Visited 2 times, 1 visit(s) today

\ 最新情報をチェック /