暴走族対策車のサンルーフ仕様は何のため?

今や絶滅寸前の暴走族に対して、各都道府県警察では複合的な対策を行ってるが、とくに機動的な取り締まりを担う車両として暴走族対策車なる交通用覆面パトカーが配備されている。

見た目は無線用アンテナとピーポ君ステッカーくらいしか特徴のない牧歌的なレガシイ・ツーリングワゴンだが、緊急走行時には赤灯をルーフに二個載せして威圧するほか、フラットビーム風のLED警光灯が車内の前後左右に合計10個搭載するヤリすぎ感。

暴走族対策車に備わったサンルーフは何のため?

この暴走族対策車には特徴的なものがもう一つある。それは車体上部のサンルーフ。これは警察官が身を乗り出して、動画撮影などの採証活動を行うほか、エアガンで暴走族を撃つための仕様である。エアガンと言っても、市販の「エアソフトガン」などと当方は一言も言っていない。

現在、警視庁や和歌山県警察には暴走族対策として、特殊塗料の入ったペイント弾を発射する発射機(エアガン)を配備している。

このエアガンは市販のものではなく、和歌山県のエアガン改造部品製造メーカー「PDI」が警察に納入するカラーボール発射タイプのエアガンなのだ。

「PDI」はエアガン改造部品や陸上自衛隊向けのペイントガン、海上自衛隊特殊部隊向けの訓練用MP5ガス銃を製造販売している和歌山県内の会社だ。

警察がこのような空気やガスを用いて非致死性の弾丸を発射する装備品に関しては暴走族対策のほか、刑事部のSITで配備されているVKSペッパーボールライフルにも見られる。

北海道警察SITなどが配備しているPepperball VKSとは?

近年配備される暴走族対策車はエルグランドなど威嚇力の強いマイルドヤンキーや半グレの好む車も登場。ただし、やはりサンルーフが装備されており、暴走族対策車にとってサンルーフは非常に重要な役割を持っていると言えそうだ。

なお、暴走族対策として一部県警では黒バイも配備されている。

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