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「覆面キザシ騒動」を振り返ってー残された伝説とは

車両および装備
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2010年代前半、全国の警察本部へスズキのセダン『キザシ』が大量配備されたことは、多くの人々に強いインパクトを与えました。

比較的珍しい存在だったスズキ製セダンのキザシが突如として国費で全国規模されたことで、自動車ファンや警察車両マニアの間で大きな話題となったのです。

特に衝撃的だったのは、その配備規模でした。各地の市街地で次々と目撃されるようになり、「キザシを見たら覆面と思え」とまで言われる状況が生まれました。

何しろ、一般車のキザシが全く走っていない中で、街中を走っているキザシの99%が警察車両なのです。

これが、いわゆる「キザシ騒動」と呼ばれる現象です。

では、なぜキザシが覆面パトカーとして採用されたのでしょうか。

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キザシが2013年に警察庁に国費導入されたコトの発端

もともとキザシは、スズキが自社のコンセプトを反映させたグローバルセダンとして設計し、静岡県の相良工場にて製造。

2009年には北米市場を中心にスズキの高級車として投入されましたが、国内市場では完全受注生産という方式を取っていたため、2012年度の日本国内販売台数はわずか146台にとどまっていました。

しかし、事態が一変するのは2013年。警察庁が実施した「私服用セダン型無線車(2,000cc級)」、つまり捜査用覆面パトカーの一般競争入札において、スズキが提示したキザシの価格が他社、たとえばスバルやマツダなどが提出した同クラスの2000ccセダンを大きく下回る破格の水準だったのです。

その“異様なまでの安値”が奏功し、スズキはまさかの落札――

警察庁による“本気の採用”。これにより、国費導入による捜査用覆面パトカーとして、キザシは一気に約900台が全国の都道府県警察に配分されるという前代未聞の事態となりました。

まさに、コンシューマー市場では影の薄かったキザシが、公的捜査機関の前線に登場するという“想定外の展開”。

結果としてキザシは、車体形状や希少性、そして配備の経緯そのものが極めて特異だったことから、覆面パトカーマニアたちの間で一躍有名車種となり、同時に「絶対にバレる覆面」としてネット上で話題をさらうこととなったのです。

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その理由はいかに主な理由です。

“国内では一般に流通することがほとんどなく、街中で目撃する機会はほぼ皆無

スズキやその下請け企業の幹部車両として使われるくらいの知る人ぞ知る超レア車

警察庁の入札全国の警察本部に約900台一挙に導入され、全国を走行するその車の過半数以上が、捜査用の覆面パトカーとして運用されるという前代未聞の騒動

このことは単なる警察マニアの内輪ネタにとどまらず、入札制度の盲点、警察車両の選定基準、さらには覆面パトカーという制度そのもののあり方に一石を投じた、極めて示唆に富む事例になったとも言えるでしょう。

キザシ配備のニュースは週刊誌にも相次いで取り上げられる

たとえば『週刊文春』2013年5月16日号(第53ページ)では、「新規導入の覆面パトカーが希少車種すぎてバレバレ?捜査用覆面パトカー、警察庁、スズキ『キザシ』」という見出しで記事が掲載され、キザシがあまりにも“目立つ”車種であるがゆえに、覆面としての機能を果たせていないと皮肉を交えて報じられました。

また、『FLASH』(光文社)2013年5月21日号(第66ページ)でも、「覆面パトカーの覆面を剥ぐ!/『見分け方』を究める10カ条◆覆面パトカーの見分け方10、スズキ『キザシ』、都市伝説」として、その見分け方が指南されるほど注目の的となりました。

このように、『キザシ』は突如として世間の耳目を集めることとなり、かつては誰も気に留めなかったマイナーセダンが、あろうことか“覆面車両の代名詞”のような扱いを受けるに至ったのです。

あまりの話題性に、ついにはトヨタ自動車の公式Webメディア「GAZOO」までもがこの事象を取り上げ、2016年4月6日付で「名車一代:覆面パトカー伝説を築いたスズキ キザシ」と題した記事を掲載。

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こうして、“覆面キザシ”は、警察車両史において他に例を見ない異色の存在として、突然世に現れ、瞬く間に“伝説”と化したのです。

しかしながら、世間の反応とは裏腹に、週刊誌やその読者層――例えば営業車として日々プロボックスを酷使する営業マンや、「煽られるほうにも非がある」などと語る一部の層が、本当に知りたかったのは、“交通取締用の覆面車両”やその手法であるはず。

というのも、覆面キザシはあくまで「捜査用」であり、スピード違反の取り締まりに従事する「交通覆面パトカー」として制式配備されていません。

にもかかわらず、“見たこともないレア車=怪しい車”という先入観のもと、面白半分に週刊誌ネタとして祭り上げられた結果、とんだトバッチリを受けたのは、ほかでもない現場の捜査員たち。

キザシや大手メディアの報道が原因で実際に捜査に支障をきたしたかどうかについては、筆者としても明確なソースを持ちませんが、少なくとも不必要な注目を浴びたことは確かです。

とはいえ、実態として一部の都道府県では、刑事課や生活安全課に配備されたキザシが、署内の運用の都合上、交通課へ一時的に貸し出され、交通違反の取り締まりに“限定的かつイレギュラー”なかたちで使用されるケースも確認されています。

もっとも、あくまで刑事事件の捜査用車両であるため、キザシに速度違反の計測機材などが搭載されていることはなく、あくまでシートベルト未着用や携帯電話の使用、赤信号無視といった“現認型”の取り締まりに限定されます。

ただし、こうしたイレギュラー運用はなにもキザシに限った話ではなく、他の捜査用車両でも同様のケースは見られます。

それでは次に、この“覆面キザシ”について、さらに詳しく掘り下げていきましょう。

警察はキザシをいくらで買ったのか?

スズキのフラッグシップセダン『キザシ』。その新車販売価格は2WDモデルで約279万円とされ、完全受注生産で供給された高級志向の一台です。

室内空間にはラグジュアリーな装備が詰め込まれ、スズキとしては異例の“高級セダン”路線を打ち出した、いわば挑戦的なモデルでもありました。

ゆえに、「警察がこんな高級車を覆面に使うなんて」と驚いた方も多かったはず。

しかし、実は警察が実際にキザシを購入した価格は、市販価格と大きく乖離していたのです。

参考までに、2013年に官報に掲載された調達実績を見ると、スズキが納入したキザシは713台で総額74億7999万2700円。

単純計算で1台あたりの価格は約105万円ということになります。これはなんと、市販価格の半額以下。

ちなみに、キザシ2駆の新車販売価格は約279万円。ところが官報を覗くと、 落札価格は713台で7億4799万2700円。 計算上、警察は1台あたり約105万円で買ったことになる。

引用元 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130508-00000002-sbunshun-soci

もちろん、装備内容が異なることもこの価格差の大きな要因です。警察仕様のキザシには、保安装置(サイレンおよび赤色灯)を搭載した覆面仕様と、それらを搭載しない二種が存在し、それぞれに数十万円単位の価格差があります。

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また、警察向け車両では本革シートがファブリック仕様に変更され、フォグランプなどの一部装備も省かれているケースが多く、こうした仕様簡略化によってコストダウンが図られています。

加えて、700台以上というスケールでの一括導入ですから、大量購入による値引き効果も相当なものでしょう。

これは、米国の警察が標準けん銃として採用している「グロック」などと同様、大量調達時には大幅な値引きが行われる慣例と似ています。

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ただ、その背後には「警察への納入実績を得ることで企業としての信頼性やブランドイメージを高めたい」という、スズキ側の戦略的な狙いがあったであろうことは想像に難くありません。

実際、結果としてキザシは「覆面パトカー界の顔」とでも言うべき知名度を獲得し、全国のマニアや自動車ファンから注目を浴びる存在となりました。もっとも、現場はこの“知名度”に困惑していたようですが……。

このように、かつて誰も気に留めなかったスズキのセダンが、一躍「最もバレやすい覆面パトカー」として名を轟かせることになった背景には、価格と入札、そしてメーカーの思惑が複雑に絡み合っていたというわけです。

それでは引き続き、この“伝説の覆面キザシ”の実像に迫っていきましょう。おうおう。

覆面キザシと民間キザシの違いを見分けるポイントとは?

捜査用覆面パトカーとして大量配備されたスズキ・キザシ。一般市販車との見た目の違いには、いくつかの明確なポイントがあります。

フォグランプの非搭載

捜査用覆面パトカーとして大量配備されたスズキ・キザシには、市販車とは異なるいくつかの特徴が存在します。

もちろん、すべての車両に当てはまるわけではありませんが、一定の傾向として知られているポイントがあります。

まず挙げられるのが、フォグランプ非装備の個体が多い点です。

本来、市販車ではフォグランプ付き仕様も珍しくありませんが、覆面仕様のキザシでは省略されている例が多く見られます。

その理由について公式な説明は確認されていませんが、捜査車両として不要と判断された可能性や、ベース車両に廉価グレードが採用された結果である可能性が考えられます。

実際、キザシに限らず、多くの覆面パトカーは装備を簡略化したグレードをベースとしている傾向があります。

一方、かつて覆面パトカーは「ドアバイザー非装備」が定番の特徴とも言われていました。

しかし近年ではその傾向も薄れつつあり、キザシの覆面仕様ではドアバイザーを装着した車両も確認されています。

そのため、外観だけで即座に判別することは以前より難しくなっています。

日本アンテナ製ユーロアンテナ

一方、比較的識別しやすいポイントとして知られているのが、日本アンテナ製のユーロアンテナです。

ルーフ後端やトランクリッド付近に後付けされているケースがあり、注意して見ると外観上の特徴になっています。

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特に警察車両向けとされる『MG-UV-TP』系アンテナは、覆面キザシでしばしば確認されています。

ただし、外観が酷似した市販モデル『MG-450-TP』も流通しているため、アンテナだけで断定することはできません。

また、アンテナの配線処理にも特徴が見られる場合があります。

後付け配線の取り回しが比較的目立つ個体も存在し、車両によっては配線処理から公用車であることを推測できるケースもあります。

このように、覆面キザシは一見すると一般車両に紛れ込んでいるように見えますが、装備やアンテナ周辺を注意深く観察すると、一定の特徴が確認できる場合があります。

なお、地域によって仕様差も存在します。たとえば茨城県警では、トランクリッド上にホイップアンテナを装着したキザシが確認されたことがあります。

外観上はアマチュア無線車両や業務用無線車風にも見える仕様ですが、結果として非常に目立つ外観になっています。

さらに近年では、ガラスマウント型アンテナを車内設置し、外観上ほとんどアンテナが見えない仕様も増えています。

こうした車両は従来型より識別が難しく、外観だけで判断するのは容易ではありません。

屋根ピン

覆面パトカーを識別するうえで、比較的知られている特徴のひとつが、警光灯固定用の脱落防止ピン、いわゆる「屋根ピン」の存在です。

これはルーフ中央付近に設けられる小型の金属製固定部品で、着脱式赤色灯を装着するための小さな突起です。

捜査用覆面パトカーのうち、緊急走行を前提とした車両では装備されている例が多く、外観上の識別ポイントです。

ただし、この屋根ピンは車体色によっては非常に目立ちます。特にブラック系ボディでは、光の反射によって金属部分が浮き上がって見えやすく、注意深く観察すると判別しやすい場合があります。

それを嫌ってか、屋根ピンを取り外し、そのあとを樹脂製カバーなどで塞いでいる車両も存在します。その場合は「ポッチ」などと呼ばれることもあります。

パーキングセンサー

バンパーに埋め込まれた丸形のパーキングセンサーも、市販車では一般的な装備です。しかし、従来の覆面パトカーでは非装備の個体が比較的多く見られました。

これは、覆面パトカーの多くが比較的シンプルな装備構成のグレードをベースとしていたためと考えられます。

一方で、一部地域ではパーキングセンサー付きのキザシ覆面も確認されています。

県費による追加装備、あるいはベース車両仕様の違いによるものとみられますが、全国的には少数派です。

そのため、従来の「覆面パトカー=パーキングセンサーなし」というイメージは一定の傾向として存在するものの、近年では例外もありえます。

覆面キザシの車内と内装は?

外観上の特徴だけでなく、車内装備にも覆面仕様ならではの傾向があります。

もっとも、他人の車内を不自然に覗き込む行為はトラブルの原因にもなりかねず、節度ある行動が求められます。

そのうえで、公道上などで偶然車内が見えた場合、一般仕様との違いが確認できることがあります。

まず内装についてですが、覆面仕様のキザシでは、本革シートではなくファブリックシートを採用しています。

これは、他の捜査用車両と同様、装備を簡略化した仕様がベースになっているためと考えられます。

また、本革巻きステアリング非搭載です。さらに、市販上級グレードで採用されていたパドルシフトやクルーズコントロールなどの快適装備も非装備です。

このため、覆面仕様のキザシは、一般向け上級グレードとは装備内容にかなり差があり、外観だけでなく内装面でも実用重視の構成になっていることが分かります。

一方で、調達時期や地域差によって装備内容には違いがあり、すべての覆面キザシが完全に同一仕様というわけではありません。

そのため、単一の特徴のみで断定するのではなく、アンテナ類や装備構成など複数の要素を総合的に見る必要があります。

パトライト HKFM101 ゴムマグネット 赤色回転灯 流線型 捜査車両 覆面パトカー

HKFM101型赤色灯

そして、助手席足元に置かれたHKFMの収納バッグ。現場ではこの中に赤色灯を入れ、緊急時に即座に取り出せるようにしてあります。ただし、剥き出しも多いものです。

パトカーのカーロケとカーロケナビの解説
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そして空いたインダッシュのスペースにはラジオと4秒8秒のサイレンアンプ、すぐそばにはホルダーに収まった拡声器用のハンドマイクを配置。

4パトカー パトライト サイレンアンプマイク SDM-04
パトライト製の拡声器用ハンドマイク。覆面がコンビニの前でたむろする少年たちの前でコンコンとマイクを指で叩くだけで少年たちはビクッと恐れおののくという。

暗色系の内装のためサイドウィンドウ越しでは判別が難しいのが難点ですが、ダッシュボード付近に設置された無線ハンドマイクや、そこに貼られた「きそう214」などのテプラ製コールサインシールは実にわかりやすい証拠です。

覆面キザシの車載無線機は、助手席側のグローブボックスの中に操作パネルを隠す方式が取られています。

これは、いわば“秘匿仕様”であり、グローブボックスの扉を一部カットし、そこからハンドマイクを露出させるという大胆な加工がなされているのが特徴です。

こうした“秘匿”のスタイルは、実は1980年代から存在する古典的な手法です。

かつては、無線機そのものをタオルやビニールカバーで覆って隠すというやり方も行われていました。

そして現在も続く、覆面パトカーにおける定番装備としては、以下のような点が挙げられます。

  • Aピラーに取り付けられた赤色灯のコード用フック


  • 助手席足元などに設置された警光灯用のメタルコンセント


  • バイザーに取り付けられたフラットビーム


これらは、キザシに限らず他の覆面車両でも見られる共通の仕様です。

このように、覆面キザシの内装には、一般車両ではまず見かけない特殊装備が備わっており、注意深く観察すれば「ただのセダン」と見せかけたその正体を暴くことが可能です。

秘匿対策で覆面キザシのフロントグリル変更

市販仕様のスズキ・キザシは、フロントグリルおよびトランクリッド中央に配置された大型の「S」エンブレムが大きな特徴です。

しかし、覆面パトカーとして大量配備されたことで、「キザシ=覆面パトカー」というイメージが広く浸透していきました。

その結果、車両秘匿性の低下が問題視されるようになったとみられ、一部地域では外観上の特徴を弱めるための変更が確認されています。

代表的なのが、リアの「S」エンブレムや「Kizashi」ロゴの取り外しです。

さらに、フロントグリル中央のエンブレムをブラックアウト化し、目立ちにくくしている個体も存在しました。

つまり、「キザシである」と一目で認識される要素そのものを減らそうとしたわけです。

しかし、その一方で、エンブレム類が不自然に撤去された外観が逆に特徴となり、結果として覆面仕様であることを推測されやすくなるという側面もありました。

さらに2014年前後には、警視庁所属とされる一部車両において、より踏み込んだ秘匿仕様も確認されています。

具体的には、ルーフ上のユーロアンテナを撤去し、加えてフロントグリルを社外品へ交換。純正の「S」エンブレム自体を消去した仕様です。

これらの車両は、市販仕様とはかなり異なるフロントマスクとなっており、一般的なキザシとは印象が大きく変化していました。

結果として、覆面パトカーというより、カスタムセダンやVIPカー風の外観に近い雰囲気を持つ個体も存在しました。

もっとも、こうした仕様変更は全国一律ではなく、地域差や時期差があります。

また、現在ではキザシ自体の配備数減少や車両更新も進んでおり、当時ほど典型的な「覆面キザシ」を見かける機会は減少していると考えられます。

しかしながら、「これがキザシだ」と気づかせるきっかけを徹底的に排除したものの、異様なまでの“秘匿仕様”が逆に目立ってしまうという皮肉な結果に。

ついに白黒警らパトカーのキザシも登場!やはり独特の違和感

覆面パトカーとして広く知られるようになったスズキ・キザシですが、その流れの中で、ついに2014年4月、神奈川県警察において、キザシをベースとした白黒パトカー(無線警ら車)が正式配備されました。

キザシの警ら仕様が公的に確認された初期事例です。

実際の車両は、従来のクラウンパトカーなどと比べると一回りコンパクトでありながら、セダンらしい存在感を持っており、その外観はどこか「小型版クラウンパトカー」を思わせる独特の雰囲気がありました。

また、この警ら仕様では、昇降式赤色灯を採用。加えて、AED(自動体外式除細動器)を搭載していたことも特徴で、車体には「AED搭載車」の表示が確認されています。

一方で、装備面には覆面仕様との共通点も見られました。

たとえばフォグランプ非装備の個体が確認されており、市販上級グレードの豪華装備とはやや異なる、実用重視の仕様となっていました。

ただし、この白黒キザシは全国的に広く普及したわけではなく、確認例は神奈川限定です。

そのため、従来のクラウンやティアナ、あるいは過去のクルーパトカーのように全国規模で定着する存在には至りませんでした。

それでも、国産セダン市場が縮小していく中で、スズキ製セダンが正式な警らパトカーとして採用された事実は非常に珍しく、日本の警察車両史の中でも独特な存在だったと言えるでしょう。

キザシがリコール!しかも覆面のみ

またしても、キザシの伝説に追い打ちをかけられた。冷や水を浴びせられたのだ。いや、スズキが自分で浴びせた。

なんと覆面パトカー版の「キザシ」が不具合でリコールになってしまったのだ。

http://www.mlit.go.jp/common/000997524.pdf

リコールの理由はサイレン用スピーカーに雨などの水抜き用の穴を開けなかったため、水たまりを走った後に水がたまり、サイレン音が小さくなってしまう不具合。

もちろんリコール対象車は「警察の緊急車両」仕様の捜覆キザシのみ。

緊急指定されていない民間キザシやマニアのキザシとは無関係。

しかし、今回はなんと週刊誌どころか、テレビのニュースでも「サイレンに水がたまりパトカー1070台をリコールへ」 として取り上げられてしまう悲劇が。

バレバレの覆面で本当にいいのか?

このように、覆面キザシがカーマニアや警察マニアだけでなく、テレビや週刊誌など各方面で話題になってしまい、一般大衆にまで大々的に存在がバレてしまったことによって、秩序の維持と法執行に支障をきたしてしまうようでは笑い話で済みはしません。

ところで、「フェラーリを乗りたいときに乗り回す麻布十番の社長」という面白い動画がありました。

何かの会社の社長という若い方がイタリア製の高級乗用車を乗りたいときに乗り回すという内容ですが、社長のイタリア製高級乗用車の後ろにはアンテナピンコ立ちのヤバイキザシがぴったりと後をつけていることに驚愕。

これが偶然なのかマークされているのか不明ですが、イタリア製高級車よりも覆面キザシのかわいらしいダックテールに目が釘づけになってしまう筆者は、やっぱりキザシファンなのかもしれません。

テレビドラマに登場

なお、2014年にはテレビドラマ『金田一少年の事件簿N』にてスズキがスポンサーを務めた理由から、本編に捜査用覆面の劇用車としてキザシ(フォグ有り)が登場したほか、2020年には『未満警察』にも登場しています。

さらに2020年には『未満警察』にも登場し、その異彩を放ちました。

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キザシのまとめ

時代の流れは早く、キザシは2015年に販売終了。製造も同年12月をもって終了となっています。

そして2026年現在、車齢を重ねた覆面キザシは次々と退役が進行中。かつてのように頻繁に見かけることは少なくなりましたが、それでもなお、報道では第一線で現役の個体が存在していることが時折伺えます。

各県警が配備した「覆面キザシ」は、当初こそ内偵や張り込みといった本格捜査への投入が想定されていました。

しかし、あまりに特異なフォルムと存在感、そして“スズキセダン”というギャップが災いしやがてその役割は、あえて存在を誇示するような威圧的巡回や、部内輸送、夜間特化任務などへとシフト。

「見られても構わない、むしろ見せつける」──それは覆面パトカーとしては異例ともいえる、“目立ってナンボ”の逆転発想であったのでしょう。

パトカーとしての用途こそ限られてしまったかもしれませんが、キザシが「覆面パトカーの伝説」として歴史にその名を刻んだことは、疑いようがありません。

「スズキのセダンが覆面パトカーに?」

そんな驚きとともに、多くの目撃者の記憶に強く焼き付けられたキザシは、まさに“警察車両史における異端のスター”と呼ぶにふさわしい珍騒動でした。

本当にやばい捜査はレンタカー使うから問題ないのでしょうか。

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マニア心をくすぐるも、模型化は幻に!?

各所から注目を浴び、SNSや掲示板での話題も豊富。一部のマニアには「ネタ車」として語り継がれ、現場の刑事との“アイコンタクト”が生まれることもあったというキザシ。

にもかかわらず、トミーテックやRAI’Sといった模型メーカーは、いまだモデル化を行っていません。

このページを執筆するにあたり、下記サイト様を参考とさせていただいた(著作権法による典拠元の明示)。

キザシに関する資料典拠元

http://www.fbijobs.net/police/H25/kizashi_recall
404 Not Found

http://nightshift.opal.ne.jp/jp9/scrit140811.jpg

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