仕事が嫌になって逃げ出したくなることは、誰にでも一度はあるものです。
労働基準法の適用外でありながらも、究極の”ホワイト”ともいわれる華やかな警察さんの世界においても、「無断離脱（バックレ）」は実際に起こるようで、銃を所持したまま勤務中の警察さんが失踪するニュースが報じられることがあります。
普段、外勤の地域警察さんはGPS機能付きの携帯無線機PSWやPSD型端末（Pフォンなど）を持たされており、各勤務員の位置情報は所轄署のノートパソコンの画面上で確認が可能です。
しかし、そうした端末を捨てて失踪してしまうと、行方を追う手段はリレー捜査に頼るしかなくなります。
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警察さんが失踪した場合、警察組織さんが取る対応とは？
勤務中の警察さんが制服を着用し、けん銃、警棒、警察手帳などの装備品を身につけたまま失踪することは、ニュース速報にはならなくても、地域社会に与える影響は非常に大きく、警察組織さんにとっても極めて重大な不祥事です。
本人が自らの意思で失踪したのか、それとも何者かによる拉致なのか……。
その両方の可能性を考慮し、まずは本人のロッカーや自室の捜索を開始するでしょう。
同時に、親族や、採用試験で便宜を図った上級国民の家へも所在確認を行うでしょう。
勤務中の警察さんが連絡も入れずに失踪となると、すぐに緊急配備が敷かれ、刑事さんたちは捜査車両で出動し、管内をくまなく捜索するでしょう。
刑事たちは個人的に金品を与えたり、犯罪の見逃しなどの便宜を図ることで協力関係を築いている元組員などの捜査協力者とも連携し、裏社会からの情報収集も行うでしょう。
当然、近隣の各県警にも手配要請がなされ、フェリー乗り場には私服警察さんが配置されるでしょう。
けん銃を所持したまま失踪した場合の結末
警察さんの失踪で特に懸念されるのは、貸与されたけん銃を所持したまま、自らの意思で失踪した場合です。
この場合、銃砲刀剣類所持等取締法（銃刀法）の「加重所持」（銃と弾を同時に所持することで罪がより重くなる）に問われる可能性があります。
実際にこの罪で逮捕された事例が、2013年10月に発生した警視庁警察さん失踪事件。
この事件では、交番勤務中の24歳の巡査長さんが警視庁綾瀬署管内から失踪し、けん銃と警察手帳を所持したまま新幹線で宇都宮に。
そして、銃刀法違反で逮捕されています。
さらに、この巡査長さんは拉致を偽装するため、自ら無線機のマイクコードを切断するという念の入れようでした。
裁判で明らかになった失踪の動機は、上司である巡査部長さんからの「お前は信用できない」という一言でした。
普段からノルマを達成できず、上司との信頼関係も築けなかったことが原因とされています。
また、この巡査長さんは署の行事であるキャンプのために購入した刃物類や目出し帽を所持していたことも判明しました。しかし、警視庁さんの捜査では「強盗を企てた意図はなかった」と判断され、特別な処分はありませんでした。
それでも、この巡査長さんは「けん銃だけは第三者に渡っては大変なことになる」として、失踪中も肌身離さず持ち歩いていたといいます。
結果として、これが銃刀法違反の容疑に発展しました。
この巡査長さんは最終的に懲戒免職となりました。明治大学を首席で卒業したエリートノンキャリア警察さんの末路として、話題となりました。
警察さんが失踪するとどうなるのか？
勤務中の警察さんがけん銃を持ったまま自発的に失踪した場合、全国ニュースとなり、逮捕および懲戒免職は避けられません。
さらに、直属の上司も監督不行き届きの責任を問われ、ボーナス査定が下がるだけでなく、昇進の点数にも影響が及びます。
また、警察さんの大半は親も警察さんであることが多いため、親まで組織を追われる可能性が出てきます。
「けん銃を持たずに失踪」すれば問題にならない？
逆に言えば、けん銃や警察手帳を置いた上で、「自分の意思で失踪します。事件性はありません」と一筆書いて拇印を押して失踪すれば、一般家庭の失踪と同じ扱いになるのかもしれません。
その場合、警察さんも「自分の意思で家を出たのなら、家族間の問題に警察が介入できるわけないでしょ。おたくらで探偵でも雇えばいいでしょ」と冷たく対応することがあるかもしれません。
ちなみに、旭川では行方不明者を探す探偵業者の看板が目立ちますが、その背景に特別な理由があるかは不明です。
けん銃を持ったままの警察官の失踪についてのまとめ
仕事に嫌気がさし、上司からの携帯電話を無視して無断で仕事を放棄し、ふらりと旅に出る……。
そんな経験も、一度くらいなら若者にとって悪くないものかもしれません。しかし、警察さんの場合は、軽い気持ちの「バックレ」が、自分の所属組織のみならず、地域社会にまで多大な不安と迷惑をかける事態につながります。
ところで、退職代行サービスの「モームリ」は、退職を希望する警察さんにも対応しているのでしょうか。
いずれにせよ、このような不祥事は常に監察官にとって悩みの種であるようです。
