講習と修了試験で「アマチュア無線技士」国家資格が取得可能――注目集まる「養成課程講習会」とは

アマチュア無線を運用するには、「アマチュア無線技士」の国家資格、つまり従事者免許証の取得が必要です。

2025年現在、1級を除くアマチュア無線技士の資格を取得する方法として、「国家試験(国試)」と、この記事で紹介する「養成課程講習会」の2通りがあります。

養成課程講習会は、その名のとおり講習を受講することで2級から4級までのアマチュア無線技士の資格(従事者免許証)を取得できる制度で、国家試験を受ける必要がありません。

4級や3級の国家試験は現在、CBT(Computer Based Testing)方式という比較的気軽に受けられる形式になっていますが、「いきなり試験は不安」「基礎からしっかり学びたい」という方には、講習会の受講が適しています。

養成課程講習会の概要

養成課程講習会は全国各地で実施されており、最も基本的な「4級標準コース」では、合計10時間の講習を受けた後、修了試験に合格すれば資格を取得できます。

受講にあたって年齢や学歴などの制限は一切なく、どなたでも参加可能です。

詳しい日程や費用、開催場所については、以下の公式ページをご覧ください。
👉 一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会(JARD) 養成課程講習会案内

講習会の具体的な講習内容は?

アマチュア無線を学ぶ初心者や子どもから大人まで、幅広い世代を対象とした「養成課程講習会」は、基礎から無線の知識を身につけられるカリキュラムになっています。

養成課程講習会の講習内容と特徴

講習は基本的に数日間で完結し、最終日には修了試験が行われます。国家試験に比べて難易度は低く、合格率はおよそ95%以上。ただし、合格が保証されているわけではなく、不合格になるケースもあるため、気を抜かず真剣に受講することが大切です。

講習内容のポイント

内容 説明
講義時間 4級の場合:合計10時間(標準コース)
対象 小学生から大人まで、初心者も歓迎
受講資格 年齢・学歴不問
教材 JARD公式教科書など(別売あり)
講師の特徴 丁寧でわかりやすい指導だが、一部では講師のジョークが変で心を乱されたという声も(※)
修了試験 国家試験よりもやさしく、高い合格率(95%以上)
注意点 試験の答え方のヒントが講義中に示される場合もあるが、確実な理解が必要

※参加者の声は、JARDの公開アンケートに基づくものです
👉 受講者アンケート(2016年版・PDF)


主な講習実施団体と開催地域

実施団体 主な活動地域 備考
(一財)日本アマチュア無線振興協会(JARD) 全国 標準的な講習会を開催。eラーニングにも対応
QCQ企画 全国 独自の教材やサポート体制あり
NPO法人 ラジオ少年 北海道札幌・本州一部地域 子ども向け活動も展開。3級短縮講習あり

👉 詳細はそれぞれの実施団体の公式案内をご参照ください。


資格取得方法の違いと共通点

取得方法 内容 特徴
国家試験(国試) 自己学習後に試験受験 CBT方式が導入され、通年手軽に受験可
養成課程講習会 講習受講+修了試験 短期間で取得でき、初心者にも安心

※どちらの方法で取得しても、発行される「アマチュア無線技士」の国家資格(従事者免許証)は同じです。


第二級アマチュア無線技士の養成課程講習会(2アマ)

項目 内容
対象者 3アマ資格所持者または3アマ養成課程修了者
講習時間 全10日間、46時間の授業
受講形式 集合講習+eラーニング(全国対応)
合格率 100%(JARD発表)※修了試験あり
受講料 69,750円(税込・免許申請料含む)
再受験料 5,000円(再受験時)

👉 JARD 2アマ講習会 詳細ページ

注意点:高い合格率とはいえ、受講者の多くがすでに高い知識を持つベテラン層であるため、講習の内容は4級と比べて高度です。


まとめ

以上のように、アマチュア無線の資格取得方法には、国家試験または養成課程講習会の2つの選択肢があります。どちらを選んでも、取得できるそれぞれの従事者資格そのものに差はありません。ご自身の興味や学習スタイル、スケジュールに合わせて、最適な方法を選ぶのがベストです。

アマチュア無線技士の従事者免許証を取得する方法

Visited 688 times, 2 visit(s) today