ワイらの大好きな無線技術系雑誌『ラジオライフ』。
言わずと知れた無線・ガジェット・裏技系の老舗雑誌や!「マニア向け専門誌」として、昔から受信機・無線・防犯・デジタル機器の知識を提供し続けてる、筋金入りのマニア向けメディアやな。マニメディア。
そんな雑誌をめぐって、過去にある騒動が起きていたんや。それは80年代のグリコ森永事件の報道合戦。
ある週刊誌の記者がやらかしてもうたんや…。
「ラジオライフは警察無線の妨害を指南する雑誌」って書いたらしいんやけど、そんなん完全にデマでっせ!?
ラジオライフ編集部さん、さすがにこれにはブチギレ。
「どこをどう読んだらそうなるんや!?💢」っちゅうことで、キッチリ反論したんや!
今回は、その顛末を詳しく紹介していくで〜!
Contents
ラジオライフさん、無知な週刊誌記者にブチギレ!?
ことの発端は84年発生のグリコ森永事件。
その報道合戦のさなかの某週刊誌のお粗末な記事や。一部マスコミにより、ラジオライフさんが”無線機を改造して警察無線を妨害する方法を指南している雑誌”と書き立てられてしまったんや。
お伝えしているように、警察無線はアナログからデジタルへ変遷。
そして、その歴史は傍受する無線マニア、そして妨害する過激派との戦いの歴史と言っても過言ではないんや。
当時、この妨害行為にはアマチュア無線機を許可された帯域以外の周波数で不正に送信できるようにした送信改造という手法が広く用いられたんやで!
アマチュア無線のVHF帯は144から145MHz。当時の警察その他の官庁が使う”官波”の帯域は147から149MHz付近。したがって、改造は容易だったんや。
実際、警察装備や警察無線の通信系統などを詳しく紹介した専門誌「ラジオライフ」でも、”無線機の改造方法”が数多く掲載されていたのは事実やで。
なんやねん、事実だったんかい!
しかし、我々は無知な記者のように誤解してはならない理由があるんやで。
当時のラジオライフが『無線機を改造して警察無線を妨害する方法を指南している雑誌』だったのは事実か?
📖 「ラジオライフという雑誌は、警察無線を妨害する方法を指南している」
…いやいやいや!ラジオライフがそんな社会セーギに挑戦する行為を推奨したことなんか、一回もないで!?
「受信マニアのための情報誌」であるラジオライフが、いつ「送信マニアのための情報誌」になったんやあ!
違法行為を推奨するどころか、むしろ法令遵守をガッツリ強調しとるやろ。無線に関してはな。
それを「妨害方法を指南している」って…どんだけ適当な取材しとんねん!?って話やで!
アマチュア無線機の改造方法紹介はラジオライフさんの力を入れた記事の一つやったのは確かに事実やったが、ただし、これらはいずれも「受信改造」やで。
つまり、受信できない周波数帯域を広げる改造のことや。これについては受信機のIC-R6の説明などですでに当サイトも詳しく説明のとおりやで。
つまり、ラジオライフ誌が過去、別冊『改造マニュアル』などにおいて取り上げた記事は、いずれも『送信改造』ではなく『受信改造』のみ。
同誌編集部によれば、ラジオライフの編集方針は『妨害を絶対許さない』というスタンスなのだから、それも頷けるわ。
事実、同誌やその別冊が「警察無線を妨害するための送信改造法」を掲載したり、煽り立てたこともないで。
ところが、その点をわかってない無知な週刊誌記者が煽り立てて報じたわけやな。そんで、無知な一般大衆が唆されて次々に信じ込んだわけや。
この週刊誌報道後に、ラジオライフさんの編集部に抗議とか脅迫があったかなかったかは当方は知らん。
ともかく、その同誌編集部のスタンスとは裏腹に世間の受け止め方は違ったんや。
そして、一部のマスコミに『無線機を改造して警察無線を妨害する方法を指南している雑誌』と露骨に書き立てられた同誌編集部が反応した記事が以下やで。
ラジオライフ編集部、怒りの反論
これら一部マスコミの一部の無知な記者による偏見的な報道に対し、それまで『的外れな批判』には沈黙を守ってきた同誌編集部もさすがに看過できなかったようやな。
そして、はじめて明確な抗議の声を挙げたのが同誌1984年12月号『THE・妨害 警察無線編』という特集記事や。
そもそもラジオライフは電波と無線通信、アマチュア無線機や広帯域受信機の性能などを探究してきた純粋な技術系の雑誌なんやで。
読者層は「無線マニア」「アマチュア無線家」「ガジェット好き」みたいな、電波を愛するオタクたちやで!
そもそも、アマチュア無線の世界では「わいせつ通信」「妨害電波」「違法改造」なんかは完全に御法度や。
それを扱うラジオライフが「妨害指南」とか…もう何も分かっとらん無知すぎる記事やな💢
美人女性警察官/女性自衛官(公ギャル)、それに覆面パトカー(モドキ含む)の投稿写真を毎号載せていたことを除けば、『CQ ham radio』などアマチュア無線愛好家向け雑誌と特段代わらず、電子工作技術に興味を持つ層から幅広い支持を得た、れっきとした技術系専門誌。
全国の読者から集まる「働くお姉さん(女性警察官/女性自衛官(=公ギャル)」投稿はイベントやパレード、警察・自衛隊フェスなどで撮影されたものが多く、ガチで現場の女性公務員が働く姿が映されとって、読み応えがあったで。
覆面パトカー特集の影響で、一部のカーマニアが「覆面パトカーっぽく見せるカスタム」をやるようになって、「モドキ」も増えたで。やばいで。
これらが話題になりすぎて、「ラジオライフ=怪しい雑誌」と誤解する人もおったけど、実際は技術・無線・受信趣味の専門誌として、まっとうな情報もたくさん載っとったんやで!
事実、ラジオライフ編集部の掲載したアマチュア無線機の改造指南は電波法に反しない『受信改造』のみであり、誰にも迷惑がかからない合法的ワッチの手法のみ。
ときには法律面からのアドバイスとして、弁護士へのインタビューで警察無線傍受における電波法の解釈をわかりやすく読者に解説。読者は電波法を守る限り、警察無線を初めとする無線通信を自由に傍受していいと教え諭しとるで。
だからこそ、同誌編集部は一部マスコミによる偏見的な報道が余計に腹立たしかったであろうことは察するにあまりあるわ。
『改造マニュアルは受信の本だ』
『送信の”そ”の字も載っていません』
『無知な記者はペンを握るな』
と、力強い行書体で各章の題を綴り、怒りを顕にしつつ正論パンチ炸裂や!
受信改造と送信改造を取り巻く当時の様相
とはいえ、このグリコ・森永事件をめぐる『受信改造』と『送信改造』の問題はそう簡単な問題でもないんや。
犯人自身が無線の知識を知り尽くし、アマチュア無線や警察無線を悪用したのが、グリコ・森永事件やからね。
犯人の遺留品の中には「受信改造して警察無線を傍受できるようにしたアマチュア無線用の144 MHz帯ハンディー機」もあったそうやからね。送信ではなく、受信改造や。
犯人は警察の動きを察知するために、これで警察情報を伺い知っていたんや。
そして、実際問題としてアマチュア無線機を送信改造すれば、直接的に警察無線を妨害できたこと自体は事実やからな。
直接的な悪用の危険性がある送信改造をラジオライフは取り扱わなかった一方で、じゃあそのタブーをウチの売りにしよう……と、ライバル誌はそっちに走ってしもたで!
その経緯と顛末について、詳しくはこちらのサイト様を参照にしたってや。
まあ、このように当時複雑な様相を見せていたのもまた事実なんや。
なんにせよ、頑なに守ってきたポリシーを一部マスコミに誤解され、面白おかしく書きたてられた当時のラジオライフ編集部さんの怒りは、相当なものだったに違いないで!
まとめ
以上、グリコ森永事件の報道合戦のさなか、無理解な一部マスコミにより色眼鏡で見られ『無線機を改造して警察無線を妨害する方法を指南している雑誌』と書き立てられ、それについて「事実と異なる」として激怒、反論した、とある専門誌のお話、いかがやったろか。
結局、受信改造も送信改造も悪用するやつが悪いっちゅうわけよ。
それにつけても、マスコミのデマと扇動の恐ろしさよ。
そんなデマ報道がかつてのグリコ・森永事件の報道合戦で行われていたわけや。
ともかく、今でこそ、パトカーにカメラを向けると「ツイッターに上げたらあかんで(怒)」とPMに叱られるのが一般的やが、当事は「おいこら!ラジオライフ送ったら道頓堀放り込むで!(激怒)」という声が返ってきたそうやで。怖いで。24年後にサンダースおじさん人形みたいに発見されるで。
取材対象である警察への深い探究心と愛、それだけで長年刊行されてきたラジオライフさんを心から尊敬する今日この頃。
これからも、無線を愛する者たちのバイブルとして、
ラジオライフさんには頑張ってもらわなアカンな!📡💪🔥