運転中にハンディ機をそのまま使うと道路交通法違反になるが、モービル機は?
アマチュア無線やデジタル簡易無線の愛好家にとって、モービル運用は大きな楽しみの一つです。

しかし、気になるのは運転中の無線機器の操作と道路交通法です。
今回は道路交通法の規定と実際の無線運用を踏まえながら、「運転中の無線交信」の適法な形について考えてみます。
運転中の無線交信
運転中の携帯電話使用が禁止されて久しいですが、道路交通法では携帯電話だけでなく、無線通話装置についても一定の規制が設けられています。
このため、ハンディ無線機を運転中に手に持って使用する行為は規制の対象となり、運用には注意が必要です。
では、ダッシュボードに設置されたモービル機にハンドマイクを接続して交信する場合はどうでしょうか。

ハンディ機とモービル機(ハンドマイク)との違い
一般に、アマチュア無線や業務用無線、デジタル簡易無線などで使用される無線機には、車両への搭載を前提とした「モービル機」と、持ち運びを前提とした「ハンディ機」の2種類があります。

モービル機は一般的に本体を車両へ固定し、ハンドマイクや外部スピーカーを用いて運用します。また、ハンディ機であっても、本体を車内に固定したうえで外部マイクやヘッドセットを接続して使用する形態があります。
警察およびJARLの見解は?
警察庁は、このような運用について、「その全部又は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができないもの」に該当しなければ、道路交通法第71条第5号の5違反には当たらないとの見解を示しています。
つまり、結論から言えば、道路交通法上における扱いは両者で異なり、規制対象かどうかは「ハンディ機かモービル機か」という名称ではなく、実際の使用形態で判断されるということです。
例えば、ハンディ機本体をそのまま運転中に手に持って使用する行為は規制の対象となりますが、車載型のモービル機については一般的に、ハンドマイクでの使用が前提です。
モービル機でもハンディ機であっても、本体が適切に固定され、ハンドマイクを適切に使用している限り、規制の対象とはされていません。
そのため、ハンディ機を利用してモービル運用を行う際は、ハンディ機をそのまま手に持って使用せず、本体は固定し、外部マイクを使った運用が求められます。
日本アマチュア無線連盟(JARL)でも、過去に改正道路交通法について解説しており、ハンディートランシーバー単体での運用は規制対象となる一方、本体にヘッドセットやモービル用マイクなどを接続して使用する場合は対象外と説明しています。
ご紹介しましたとおり、ハンズフリーによる携帯電話や車載型のアマチュア無線機の使用は、禁止行為にはなってはいないものの、やはり運転中に使用することは気が散漫になるおそれもありますので極力使用しないようにし、交通事故を生じさせないようにしていただきたいと思います。
アマチュア無線用の無線機では、ハンディートランシーバーが対象となり、走行中にハンディートランシーバー単体で使用をすると規制の対象となります。
ハンディートランシーバー単体ではなく、本体にヘッドセットやハンズフリー装置、モービル用マイク、スピーカーマイク、外部接続のマイク等つけて使用する場合は規制の対象外としています。改正道路交通法の詳しい解釈が必要な方は、直接警察庁にお問い合わせください。
引用元 JARL公式サイト http://www.jarl.or.jp/Japanese/2_Joho/041101mobile.htm (リンク切れ)
モービル機には、音声を感知すると自動的に送信状態となるVOX機能を備えた機種もあり、手放しでの交信も可能です。
また、上記のJARLの解説において、交信に意識が向けば前方への注意力が低下する可能性も指摘されていますので、法律上の可否とは別に、長時間の交信は停車中に行い、走行中は運転に集中することが望ましいものとされています。
まとめ
以上、警察庁の見解およびJARLによる解説をもとに、運転中の無線運用について整理してみました。
あらためて確認すると、道路交通法第71条第5号の5違反において、違反の可否となる部分は以下のとおりです。
違反に該当する
・ハンディ機本体を運転中に手に持って交信する
違反に該当しない
・モービル機をハンドマイクやヘッドセットで運用する
・ハンディ機を車内に固定し、外部マイクやハンズフリー装置を使用して運用する
つまり、道路交通法上のポイントは「ハンディ機かモービル機か」ではなく、「無線機本体を手で保持しなければ送受信できない状態かどうか」にあります。
もっとも、法令上の規制対象外であっても、無線機の操作や交信によって運転への注意が散漫になれば、安全運転義務の観点から問題となる可能性があります。
法令を正しく理解し、無線通信の便利さと交通安全を両立させながら、安全で快適なモービル運用を楽しんでいただければ幸いです。

























































































