デジタル簡易無線機のモービル機のオススメはこれ! | シグナリーファン

デジタル簡易無線機のモービル機のオススメはこれ!

ライセンスフリー無線
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【お知らせ】
シグナリーファン編集部では、無線受信や運用に関して総務省総合通信局の公開情報・公式資料・報道記事・学術文献を継続的に調査・分析しており、各種記事はそれらの調査結果に基づいて構成しています。

デジタル簡易無線のモービル機とは、アマチュア無線のモービル機と同様に、自動車に搭載して使用するタイプの無線機です。

送信出力は最大5ワットで、ハンドマイクが付属、液晶パネルと本体は分離して設置できるため、車内での使用に特化した設計です。

ただし、アマチュア無線のモービル機と同様にバッテリーは内蔵されておらず、使用には外部電源が必要です。

また、ハンディ型のデジタル簡易無線機とは異なり、アンテナも別売りです。そのため、ある程度の予算が必要になる点がデメリットといえます。

デジ簡の交信距離はモービルアンテナで大幅アップ!
デジタル簡易無線(登録局)の送信電力は最大5W。これは国家資格を必要としない無線局の中では最大の出力かつ、十分に実用的なパワーです。とはいえ、付属のヘリカルアンテナを装着した1W機同士が交信した場合の距離は市街地で2~3km程度。もっとも、...

デジ簡モービル機の価格と普及

デジ簡(登録局)のモービル機は、これまで比較的高額でした。

たとえば、アイコムのIC-DPR100は定価75,384円、アルインコのDR-DPM50は定価73,224円で、実勢価格でも5万円前後です。

DR-DPM50

ただし、アルインコのDR-DP50Mは、独自規格RALCWI方式を採用しており、注意が必要ですが、比較的リーズナブル。

まあ、アマチュア無線のモービル機と変調方式も普及率も違うため、単純に比べられませんが、それでもデジ簡モービル機は高価な部類。

アルインコのDR-DPM60が普及を牽引

そんな中、2017年6月にアルインコが発売したDR-DPM60が状況をガラッと変えます。

アルインコ 351MHz帯デジタル簡易無線(登録局) モービルトランシーバー DR-DPM60

前モデルのDR-DPM50(定価73,224円)よりもリーズナブルな定価53,784円で登場しながら、機能的には劣るどころか、スタイリッシュなデザインも相まって、モービル運用を楽しみたいフリーライセンス局や業務局の間で爆発的にヒット。

ライセンスフリー無線完全ガイド vol.7 (三才ムック)

見た目は、同社のアマチュア無線機DR-620と似てるけど、フロントパネルは完全新規設計。

4つのボタンとボリュームダイヤルだけというシンプルな構成で、まるで警察無線機のAPRみたいです。

【デジタル警察無線】MPR、APR、IPR、その変遷の歴史
前回ご紹介した音声反転秘話機能「10番A」を搭載したアナログ無線機、MPR-10/MPR-10A。警察無線黎明期の「秘話」への第一歩でしたが、80年代後半から90年代にかけて、警察無線は重大な転機を迎えます。きっかけは、あまりにも有名なグリ...

免許局向けにはDR-BU60Dという同じ筐体の機種も販売されています。

ホビー向けにはSメーターや周波数表示が便利、業務向けには従来の32,767通りの秘話コードに加えて、アルインコ独自の491,505通りの秘話コード(M60やS70系同士の通話時のみ機能)が搭載されてるのが強みです。

このおかげで、フリーライセンス局にとっては待望の機種となりました。

後継機 DR-DPM61の登場

今では後継機DR-DPM61が登場。

この機種はもともと業務向けに開発されたものと思われますが、実際にはフリーライセンス局のユーザーたちがYouTubeやSNSを通じてホビー用途での活用を広めたことで、メーカーの想定を超える盛り上がりを見せたのかもしれません。

もちろん、デジタル簡易無線のモービル機も、アマチュア無線のモービル機と同様に自宅に設置して固定局として運用することが可能です。

ただし、その場合も安定化電源を別途用意する必要があります。

アマチュア無線の「モービル運用」とは?
アマチュア無線の制度において、無線設備を日常的に保管する拠点は「常置場所」と定義されます。通常は自宅などから電波を発射する運用形態は「固定局」に該当し、これに対して対義的な位置づけとなるのが自動車など移動体で運用する「移動局(モービル運用)...

デジ簡でのCQの出し方については、また別の記事で詳しく解説しています。

デジタル簡易無線でCQを出す方法を解説!
デジタル簡易無線の登録局について、以下の記事で解説していますが、ここではCQを出す方法を解説いたします。と言っても、現在主流の呼び出し方はアマチュア無線のCQ呼び出しと同様です。すでにアマチュア無線を経験されていれば、難しくありません。一般...