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専門誌や愛好家側はあくまで自主規制
ラジオライフ誌や周波数バイブルなどでもGCI周波数の具体的な明示はしていない
GCI受信を80年代から指南し、マニアのバイブルでもある『月刊ラジオライフ』誌など受信ガイド・マニュアル本は、陸海空の訓練通信や展示飛行に使用された非公開周波数については積極的に紹介してきましたが、GCIに関してだけは一貫して直接的な明示は避けています。
事実、2019年9月号「ミリタリーエアバンド教導群」では以下のように書かれています。
『具体的な周波数はあえて掲載しないスタンスでやってきました』
(月刊ラジオライフ2019年 9月号「ミリタリーエアバンド教導群」175P参照)
RL誌ではGCI以外の、例えば陸上自衛隊のAH-64Dアパッチがイベント公開時に使用した非公開の40MHz帯のローVHF周波数などを普通に掲載していますが、GCIだけは特段の注意を払い、他の自衛隊通信とは異なる特別な扱いをしていることを示しています。
なお、掲載されている周波数で225~390MHzで空自用となっているものは、GCI以外の管制用周波数(GCAなど)です。
専門誌が自主規制する理由は、公開が法的に禁止されているからではなく、あくまで「公開が防衛上不適切」とする自主的な判断に基づくものです。
こうした姿勢は、受信愛好家や編集部が、言論や報道の自由と国家安全保障の線引きを慎重に考慮してきたことのあらわれと言えるでしょう。
また、愛好家によるSNS上などでの公開が自衛隊側に発覚すると、周波数が変更される可能性もあります。
したがって、GCIの直接的な周波数をネット上で万が一にも公にしないことは愛好家が自分たちの趣味を守るためとも言えます。
まとめ
このように、GCI周波数の公開自体が直ちに違法とされるわけではないと見られます。
しかしながら、防衛運用に関わる機微な情報であることから、専門誌をはじめ、愛好家界隈では長年にわたり自主的な配慮と慎重な姿勢が保たれてきています。
法的線引きと実際の扱いに微妙なズレはあるものの、扱いが慎重であることはいうまでもありません。
そうでなくとも、悪意のない受信愛好家だけでなく、軍事通信はいつの時代も敵対国に傍受(無線通信の傍受による情報収集を”シギント”と呼ぶ)されているものです。
—関連記事—
・自衛隊によるシギント活動の解説記事
参考法令・資料リンク
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自衛隊法(e-Gov 法令検索)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=329AC0000000165
→ 第59条「秘密を守る義務」。職務上知り得た秘密の漏洩を禁止。 -
特定秘密の保護に関する法律(特定秘密保護法)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=425AC0000000108
→ 第23条以下にて、防衛機密を漏洩した場合の罰則を規定。
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