ロシアのモスクワ近郊の村から4625kHzまたは6998kHzの周波数を使い、SSBモードにて短いブザー音を24時間絶え間なく送信し続けているUVB-76、通称 “The Buzzer”。 ソ連時代から現在まで続く目的不明の無線局です。
画像の出典 Google マップ
2010年9月に、それまでモスクワの北西40kmに位置するポヴァロヴォ近郊、ヴォイェニ・ゴロドックにあった同無線局送信所が移転し、現在はモスクワ州ナロ=フォミンスク(Naro-Fominsk、ロシア語: Наро-Фоминск)に所在する第69通信基地から送信されています。
UVB-76はごくまれに人間の肉声で英数字を読み上げることもあり、乱数放送送信局(いわゆるNumbers Station)の疑いもありますが、その目的については電離層の研究、モスクワが他国から核攻撃を受けず無事であることを他の地域の軍部隊へ知らせる目的であるなど、陰謀論めいた推測もされており、いまだその目的は解明されていません。
以下の動画でUVB-76のライブ放送を聴くことができます。不気味なブザーの音にご注意ください。
通常の放送では特定の周波数帯域(4625kHzまたは6998kHz)で耳障りで奇妙な古めかしいブザー音を絶え間なく送信しますが、ごく稀に音声メッセージやナンバーステーション形式のメッセージが読み上げられます。
- ブザー音: “UVB-76″の最も特徴的な要素と俗称の由来が連続的に鳴り続ける耳障りなブザー音です。この音は24時間365日にわたって放送されています。
- 音声メッセージ: 時折、ブザー音の中に音声メッセージが挿入されます。これらの音声は通常、ロシア語で行われ、英数字の列を読み上げることがあります。
- ナンバーステーション: この放送はナンバーステーションとしても知られており、時折、暗号化されたメッセージやナンバーの羅列を送信します。これらのメッセージの具体的な意味や目的は不明です。
- 謎: “UVB-76″の正確な目的や運用者については多くの仮説や陰謀論めいたものも存在していますが、公式には認められていません。一部専門家は軍事や国家安全保障に関連した通信に使用されている可能性を指摘しています。
UVB-76の正体を解明する試みが続けられていますが、その正確な目的や運用者については公には明らかにされておらず、今も謎に包まれています。
『うまぴょい伝説』事件
謎に満ちた怪電波発信源”UVB-76″からの放送は数十年にわたって行われ、世界中のアマチュア無線愛好者や短波リスナーによってモニタリングされていますが、ときには議論の的になるのみならず、近年では何者かにより、同周波数がジャックされ、日本の美少女アニメの主題歌『うまぴょい伝説』やK-POPの『江南スタイル』が放送されるなど甚大な被害も受けています。さらには『君が代』も流されたとか・・。
もはや、おもちゃにされている感じが否めませんが、曲がりなりにも軍事目的と推察される無線局。これらの悪質ないたずらに対抗したのか、定かではありません。