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おすすめハンディ広帯域受信機の機種比較

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この記事は約21分で読めます。

この記事では、各メーカーから発売されている広帯域受信機について、特徴や違いをご紹介いたします。

広帯域受信機には大きく分けて二つのタイプが存在します。

一つはハンディタイプで、もう一つは室内に据え置いて使用するデスクトップタイプです。

ゆりえ・デッラ・モニカ
ゆりえ・デッラ・モニカ

それぞれに利点がありますが、利便性の高さから、持ち運びに適したハンディタイプのほうが圧倒的に人気っぽいですね。

外出先でも手軽に運用できる点がハンディタイプの受信機が選ばれている理由の一つといえるでしょう。

外は豪雨だよ
外は豪雨だよ

アウトドアはもちろん、災害時などの緊急用途にも対応できるよ!

ICOM(アイコム)

アマチュア無線機ならびに業務機大手のアイコムでは受信機のIC-R6が売れ筋です。

IC-R6(受信改造済み)

プロ・アマを問わずエアバンド受信を極めたいユーザーに最も売れている人気の受信機ICOM IC-R6
ICOM IC-R6

プロ・アマを問わずエアバンド受信を極めたいユーザーに最も売れているIC-R6は受信という基本機能を徹底的に追求したレシーバーです。

項目仕様
受信周波数範囲0.100 ~ 1309.995 MHz(AM/FM/WFM)※ノーマル機は歯抜けあり
受信モードAM / FM / WFM
メモリーチャンネル数1300チャンネル(通常メモリー)+バンク・スキャン用100バンク
スキャン速度最大約100チャンネル/秒
スキャン方式バンクスキャン / プログラムスキャン / プライオリティスキャン など
アンテナ端子SMA型
電源単三電池2本(アルカリまたはニッケル水素)
電池持続時間約15時間(ニッケル水素使用時・スケルチON)
外形寸法58(W)× 86(H)× 30(D)mm(突起物を除く)
重量約200g(電池・アンテナ含む)
備考受信改造により、GCIの受信が可能

その理由はスキャン速度、感度、メモリーチャンネルの多さ、操作性、そしてバッテリー持ちです。

主に日中は航空無線のうち、防災・消防・警察ヘリのカンパニーラジオ受信や・・・

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バス・JR無線、アマチュア無線、事故や火災の発生を知らせる274MHzのデジタル消防無線の信号検波など24時間ぶっ通しで使用しているのもIC-R6(受信改造済み)です。

受信機にテンキーは不要だと感じる人は多いでしょう。テンキーレス受信機にして、その代表格『IC-R6』の良さはそこにあります。

目標の周波数帯を選ぶときは、↑キーを押しながらダイヤルを回し、大まかな帯域に合わせた後は、ダイヤルを数回回すだけで微調整可能。これが非常に直感的で使いやすいのです。

さらに、受信感度の高さ、1秒間に100チャンネルスキャンできるスピード、胸ポケットに入るコンパクトなサイズ、そして満充電のエネループ(単3×2本)で約20時間稼働するバッテリー持続時間など、2026年現在でもベストセラーであり続ける理由がよくわかります。

ただし注意点として、ノーマル機はアイコムが加盟する業界団体の自主規制により、“歯抜け受信機”となっているため、GCI受信には受信改造(受信拡張)が必要になる場合があります。

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周波数メモリーは直接入力も可能ですが、ICOM CS-R6#11 クローニングソフトウェア USBメモリタイプで大量の周波数を一括でパソコンからメモリー可能。

なお、PCとIC-R6を接続する専用のICOM OPC-478UC-1 アイコムプログラミングケーブルも必要。

ただ、航空無線受信で最強の呼び声高いIC-R6ですが、洋上管制HFGCSで使われるSSBモードや周波数ステップに非対応です。

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IC-R15(受信改造済み)

2026年現在、航空無線はデジタル化の予定はないためか、最近のアイコムは例のカラーバリエーションのIC-R6や無線ガールズの発表に見られるように、エアバンダーへの訴求力が高めです。

航空無線の周波数と種類の解説
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そんな中、2023年12月に発売された期待の『IC-R15』。

項目仕様
型式IC-R15
受信周波数範囲108.000~500.000 MHz(歯抜けあり)
モードFM / WFM / AM
スキャン150ch/秒 全バンドスキャン・バンドスキャン・プログラムスキャン・オートメモリーライトスキャン・メモリースキャン
メモリー通常メモリー2000ch、スキャンエッジ25組、オートライトスキャン用メモリー200ch、スキップチャンネル100ch、ラジオメモリー500ch
受信感度FM: 0.3 µV以下(12 dB SINAD)
アンテナ端子SMA型
オーディオ出力内蔵スピーカー:約300 mW(8Ω時)
電源リチウムイオンバッテリーパック(BP-287)
外部電源USB-C(5V 1A)
連続駆動時間約15時間
寸法約58 × 96 × 32.5 mm(突起物除く)
重量約170g(バッテリー、アンテナ含む)
主な機能
  • 2波同時受信
  • 録音機能
  • 周波数シフト機能
  • モード/チューニングステップ自動設定機能
  • トーンスケルチ/逆トーンスケルチ機能
  • オートスケルチ機能
  • 選択可能な13種類のチューニングステップ
  • スケルチモニター機能
  • オートパワーオフ機能
  • 電池残量表示機能
  • キーロック機能
  • RFアッテネーター
  • タイマー付きLCDバックライト
  • ANL機能(AM/AM-N)
  • スキャン一時スキップ機能
  • Quickメニュー機能
  • AFフィルター機能など
発売時期2023年

希望小売価格は65,780円ながら、実勢価格はおよそ5万円前後。この価格帯で“完全アナログ波専用受信機”を出してきたあたり、アイコムはかなり賭けに出ています。

対応周波数は108〜500MHz。AM/FMモードでの受信に対応します。何といっても、2波同時受信・録音機能・Bluetooth接続といった機能はいずれもIC-R6にはないもので、オススメです。

録音機能のない受信機で無線を録音する方法は以下の方法で。

広帯域受信機で受信した航空無線を録音するには?
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UHF帯のエアバンドにあたる225〜400MHzには一部歯抜けがありますが、受信改造済みモデルが各ショップで販売され、GCI(航空管制)を24時間体制で追跡・録音・日時および周波数記録したい方にとっては、IC-R15が最適な選択肢となっています。

もちろん、FM業務無線も問題なく受信可能です。

ただし、HF帯(3〜30MHz)には対応しておらず、近年は各社ともHF帯をあえて省く設計が増えてきた印象があります。

エアバンド受信の魅力をより高めるのであれば、洋上管制もカバーしていてほしいという声も少なくないのでは?

IC-R30(生産終了)

2018年に発売されたアナログ・デジタル両対応の『IC-R30』は、非常に優秀な受信機でした。残念ながら2022年に突如として生産終了しています。

【生産終了】ICOM IC-R30、ここが凄かった!
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アイコムファンから期待されていたデジタルハンディ受信機ですが、対応するデジタルモードは同年発売のAOR『AR-DV10』に比べるとやや少なめで、D-STAR、DCR、NXDN、dPMR、APCO P25の5種類。

とはいえ、『AR-DV10』が約12万円、『IC-R30』は約8万円と価格差があることを考えると納得の内容です。

特に、IC-R6では受信できない7MHz帯や洋上管制のSSBモード、そしてデジタル簡易無線(デジ簡)など幅広いジャンルの受信が楽しめます。

ノーマル状態ではIC-R6同様に“歯抜け受信機”ですが、筆者所有のIC-R30は販売店による受信改造済みモデルで、自衛隊のGCI受信も得意としています。ラジオライフ 2018年6月号 には、IC-R30の受信改造方法も掲載されました。

事件や事故発生時に交信が増える160MHz帯のデジタル報道連絡波NXDN-VNにも対応しており、秘話コードが合致すれば受信可能ですが、IC-R30自体にはコード解析機能は搭載されていません。

【マスコミ無線】デジタル報道連絡波(放送連絡波)の概要解説
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IC-R30のバッテリーの持ちはIC-R6の約半分の10時間ですが、充電台に差しながらでも受信可能で、車内でもUSB充電が可能です。

残念ながらアイコムからは2025年現在、デジタル対応の後継機の発表はありません。

アルインコ

2023年にはついにデジタル対応受信機『DJ-X100』が発売され、大変な話題に。

また、長らく同社のアナログ受信機がラインナップ不在となっていましたが、2024年には新製品『DJ-X82』が登場しています。

DJ-X100

2026年現在、デジタル広帯域受信機ファンから熱い視線を浴びているのが、アルインコのフラッグシップモデル「DJ-X100」です。アナログからデジタルまで幅広くカバーする本機の魅力を、徹底解説いたします。

1. 圧倒的なコストパフォーマンスとデコード能力

DJ-X100の最大の特徴は、なんといってもそのデジタル受信対応力にあります。

  • 価格のメリット: 実勢価格は約8万円。ライバル機であるAOR AR-DV10(約12万円)と比較しても非常に手頃ながら、秘話解読機能を含む高度なデジタル受信が可能です。
  • 隠された真の力: 実は本機、特定のコマンドを入力することで、封印されていたデコード機能や周波数帯域を解放できる「機能拡張」を持っています。その対応モードの豊富さは、デジタル受信の先駆者であるAORの担当者がTwitter(X)で悔しさを滲ませるほどでした。

ナイトクローラー」の世界が身近に。 デジタル化されたタクシー無線やマスコミ無線にも対応。事件現場の生きた情報をいち早くキャッチする感覚は、まさに映画の主人公さながらです(警察無線は非対応)。

【映画】『ナイトクローラー』で描かれた警察無線を検証
ひょんなことから事件事故の最前線で報道価値のあるスクープ映像だけを撮り、テレビ局にそれを売りつけるストリンガーという職業に魅了され、成り上がっていく主人公を描いた映画『ナイトクローラー』が公開されたのは2014年。作品は、ロサンゼルスの夜を…

2. 気になる「音質」と「感度」の評価

実際に使用してみると、アルインコの「進化」と「こだわり」が見えてきます。

  • 改善されたポップノイズ: 同社のアナログ受信機でユーザーを悩ませていたポップノイズは劇的に改善されました。ほぼストレスのない受信環境。
  • デジタルのアルインコ: デジ簡やデジタル消防無線を先行して手掛けてきたメーカーだけあり、デジタル復調時の音質の良さは「さすが」の一言です。
  • アナログ・エアバンドは及第点?: 一方、アナログ受信に関しては、名機アイコム IC-R6と比較すると感度は70%程度という印象。特有の「サーッ」というノイズも、人によっては気になるかもしれません。

3. 購入前に知っておきたい「受信範囲」の割り切り

多機能なDJ-X100ですが、あえて「絞り込まれた」スペックにも注目が必要です。

項目特徴
得意分野タクシー無線マスコミ無線デジタル簡易無線
受信不可デジタル警察・消防無線(解読不可)
周波数制限改造後も20MHz〜470MHz。HF帯や800MHz帯は非対応

特に20MHz以下のHF(洋上管制やアマチュア無線)や、800MHz帯のワイヤレスマイクが受信できない点は、用途によっては注意が必要です。


【総評】デジタル時代の新スタンダード

DJ-X100は、「最新のデジタル無線を幅広く検証したい」という次世代型マニアに最適な一台です。 今後のソフトウェアアップデートにより、受信できるモードがさらに増える可能性(あるいは制限される可能性も!?)を秘めており、今もっとも「目が離せない」デジタル受信機といえるでしょう。

DJ-X100 受信改造済みモデル

  • 価格: ¥79,200(税込・参考価格)
  • 特徴: CQオームオリジナル簡易マニュアル付きなど、ショップ独自の特典も人気。

デジタル波が飛び交う現代、未知の電波を探る相棒として、これほど刺激的な選択肢はありません。

ただし、デジタル警察無線やデジタル消防無線の受信は対応していません。

「デジタル警察無線受信機」が発売されない理由を総務省とメーカーの見解から読み解く
世界でも高く評価されている優れた技術力を持つ日本メーカー。しかし、なぜ「デジタル警察無線が聞ける受信機」を一切発売しないのでしょうか?今回は、そんな「警察無線が聞ける受信機の問題」について解説してみたいと思います。この記事の要点 一般に市販…

ただ、DJ-X100は受信改造後も拡張される範囲は20MHzから470MHzまでと限定的。20MHz以下のHF、すなわち洋上管制や、最高に面白い7MHzのアマチュアバンド、さらに800MHzのワイヤレスなどが受信不可でドルオタ泣かせです。

短波(HF)と電離層を利用すれば外国との交信も可能
「短波放送」とは、3〜30MHzの短波帯(HF / High Frequency)を用いたラジオ放送のことです。しかし、「短波」はラジオだけでなく、アマチュア無線や業務無線(船舶、航空、気象、軍用など)でも広く使われています。短波帯の大きな…

DJ-X82

DJ-X82受信改造済みモデル ■液晶保護シートプレゼント■DJ-X81の機能を取捨選択し現代版に改良。アナログバンドに特化して受信性能を向上。テンキー付き。エアバンドファンにお勧め!(DJX82)

2024年8月に登場したアナログ専用機です。108~470MHz帯をAM/FMで受信可能。前機のX81であった地上デジタル放送受信機能や、災害時の緊急警報放送(EEW/EWS)なども非搭載。同社によれば「アナログ通信が残るバンドに特化した分、受信性能を向上」させたとのこと。

なお、歯抜け受信機となっており、ショップオリジナルの受信改造機が販売されています。

DJ-X81(生産終了)

はじめての受信機操作ガイド最新版 (三才ムック vol.699)

2013年に発売され、2020年に生産終了となったアルインコ製受信機「DJ-X81」は、定価39,744円・実勢価格約27,000円で販売されていました。受信範囲は0.1〜1300MHzと広く、地デジ放送の音声受信に対応していた点が大きな特徴です。

また、津波や地震などの災害時には、電源オフ状態でも自動的に緊急警報放送(EEW/EWS)を受信できる機能を搭載しており、防災用としても高く評価されました。この機能は後継機DJ-X82では省略されています。

操作面では、ファンクションボタンやテンキーへの機能割り当てが可能で、メインダイヤルには押下機能を備えるなど操作性にも優れます。2波同時受信は非対応ですが、メモリは1000チャンネル、バンクは11(各33〜179ch)と十分な容量を持ち、サーチバンドも50組登録可能です。受信モードはAM、ワイドFM、FMの3種類に対応しています。

ラジオライフ2016年 03 月号では、テンキーレス機より高価ながら、実勢価格差わずか約4000円でテンキー付きはコスパが高いと評価されました。

感度面では、VHF・UHFエアバンドの受信性能がIC-R6と比べても遜色なく良好とのことです。ただし内部発信が多く、特にUHF帯に41波の内部発信が確認されており、GCI受信時に少々扱いづらい面があります。

スキャン速度はIC-R6の1秒100チャンネルに及びませんが、同クラスのVR-160の14チャンネル/秒よりはかなり速いと評価されています。

また、国際VHFの受信に力を入れており、16chへの自動復帰機能も便利です。

一方で、大人の事情で可聴周波数に歯抜けがあり、GCI狙いではショップによる受信改造が必要です。改造により反転秘話の解読も可能になります。

アナログ警察無線時代の「音声反転式秘話」が現在でも使われている意外な場所
今では完全デジタルですが、アナログ警察無線の時代には“スクランブル秘話”機能として音声反転式秘話機能が使われていました。警視庁では通称「10番A」とも呼ばれたこの音声反転式秘話機能は、警察無線の傍受対策として全国に導入された最初期の試みでも…

しかし、やはりコレも分厚いので携帯性に難があります。

DJ-X8(生産終了)

DJ-X8 アルインコ ワイドバンドレシーバー エアーバンドスペシャル! 1000chメモリー書込済み!0.1MHz-1299.995MHz
DJ-X8

2007年に発売された旧型のモデルで、現在は生産終了です。0.1~1300MHz受信対応で受信改造不要の歯抜けなし受信機でした。本体カバーを装着することで、テンキーとテンキーレスを任意に選べる独特の機構は斬新。

筆者が実際に使用した印象としては、受信感度や操作性の面でIC-R6には及びませんでした。ただし、これは2010年発売のIC-R6と比較しての評価であり、発売時期や当時のライバル機(IC-R5など)との性能差で比較考慮すれば、必ずしも当時は劣っていた機種とは言えません。

実際、スキャン速度に関しては、当時発売された他のライバル機種と比べると、IC-R5が1秒間に7.5ch、DJ-X8は同10ch、VR-150は15chでした。なお、当時のアイコムのハイエンド・ハンディ機であったIC-R20でも1秒間に20chでした。

さらに感度についても、当時のラジオライフの受信レポートでは意外と良いという評価が下されています。

東名高速の海老名サービスエリア(神奈川県海老名市)で、約36km離れた羽田空港(東京都大田区)の「東京ATIS」128.800MHzを受信して、聞こえ具合を比較してみました。また、約5km離れた米海軍厚木基地/海上自衛隊厚木航空基地の「厚木ATIS」246,800MHzも受信しています。なお、いずれの受信機も付属のアンテナを使用しました。

その結果が表5です。「東京ATIS」ではどの機種もSメーター(受できている電波の強さ。受信機のディスプレイに表示される)が振れませんでしたので、明瞭度(メリット。音声がどれだけハッキリ聞こえるか)で評価しました。「厚木ATIS」は送言地が近いため、どの機種でも受言できるかと思いきや、微妙な差が現れました。

結果を見ると、厳しい条件でも良好な結果をたたき出したのはMVT-7300。DJ-X8がそれに続くといった感じです。

MVT-7300は音にノイズっぽさが少なく、また電波の強さによる受音の大小の差が少なく感じられました。

引用元 ラジオライフ2008年2月号「ゼロからのエアーバンド」

ただし、難点としてはサイズが厚く、胸ポケットなどに気軽に入れられない点があります。同社製品にはカードサイズの小型受信機「DJ-X7」もラインナップされていましたが、本機はそれよりも大きめです。

さらに筐体の質感は、まるで安価なマルハマ製品のようで、正直驚かされます。この質感が最新モデルのDJ-X100にも受け継がれているのは、少し残念なポイントです。

おまけに、せっかくのテンキーモデルなのにキーの感触が柔らかすぎて「グニグニ」とした押し心地で、操作感にやや難があります。

録音機能は搭載しており、各種交信を記録できますが、トラック単位での削除ができないため、あくまで簡易的なものに留まっています。FMラジオ用のイヤホンアンテナ機能も内蔵されています。

電池の持続時間は乾電池使用で約13時間。当時のライバル機『IC-R5』が約14時間だったので特に劣ってはいませんが、VR-150の約31時間には大きく及びません。

さらに、「耳障りな問題」が2点あります。ひとつはダイヤル操作時に発生する「パチパチ」という不快なノイズ。もうひとつは、スケルチが開くたびに生じる「ポッ…」というポップノイズで、これは同社のアナログ受信機特有の問題です。

DJ-X11(生産終了)

ALINCO 広帯域受信機 ワイドバンドレシーバー DJ-X11
DJ-X11

DJ-X11はデュアル受信機能などを備えた多機能かつデザインの良い筐体など、アルインコ社の最高級ハンディ・ワイドバンド・アナログレシーバーでした。

DJ-X11は先に紹介した20,000円台の製品より割高の、平均市場価格42,000円となる製品ですが、HFに対応しており、SSBやCWなど各種電波形式、周波数ステップも漁業無線、CB無線、洋上管制などに対応し、ハンディ型受信機でもHFが余裕で狙えます。

DJ-X11はデュアル受信機

しかし、残念ながらDJ-X8同様、おかしなスケルチの開き方をするアルインコ独特のポップノイズを耳にしてしまい、4万円も出して買ったものの、即メルカリ。

そのため、細かな受信性能を検証する前に手元を離れてしまったので、航空無線を一通り受信したほかは詳しくは未検証。

ベッドでまどろみながら深夜に受信していて、スケルチが開くたびに『ポッ・・ポッ・・』という耳障りな音を聴くアルインコ信者の苦行は筆者にはあまりに耐え難く、受信性能の検証ができなかったことを深くお詫び申し上げます。

おすすめできるのか?と問われれば、人によってはポップノイズが気にならない方もいらっしゃると思うので、耐えられるか否かと思います。

DJ-X11はデュアル受信機
かっこいいのに…。

『IC-R6ではSSBが選択できず、ステップも合わなくて漁業無線や洋上管制が聞けないから今日の漁獲高もわからんし、深夜の洋上を飛ぶアシアナ航空の機長の”ジェロジェロ”、”オヤスミナシャイ”が聴けなくて寂しい』という方には、DJ-X11を購入する選択肢はコスパ的にはアリでしたが、こちらも生産終了。

そういうのが聞きたい場合は一万円で買えるこちらがお勧めです。

【超人気】XHDATA D-808でHF帯SSBを受信しよう
HF帯をXHDATA D-808で手軽に聴く!1万円しない価格で買えるお手頃なHF受信機。なんとVHF航空無線も聞けます!
ALINCO アマチュア無線機 144/430/1200MHz ハンディタイプ 5/4.5/1W DJ-G7
DJ-G7

なお、ほぼ同じルックスのアマチュア無線機『DJ-G7』もありましたが、生産終了です。

AOR

通信機専門メーカー「エーオーアール(AOR)」の製品はプロ仕様が多く、広域電波監視業務、混信妨害調査、電界強度測定、通信頻度調査、電波発射状況調査、電波伝搬調査、エリアチェックや空間監視(違法電波、盗聴、盗撮対策)にも使用されており、米軍機にも搭載されています。

民生向けではハンディタイプのAR8200シリーズ、デスクトップの AR8600MARK2などが長く支持を得ましたが、すでに製造終了しており、現在は価格帯から考えると標準価格140,800円(税込)のAR-DV10(ハンディ)および、170,500円(税込)となるAR-DV1(デスクトップ)が一般(の受信マニア)向けと思われます。

AR-DV10

2018年発売のデジタル対応受信機。100kHz-1300MHzの広帯域周波数に対応し、アナログではCW/SSB/AM/FM/WFMは当然、世界初の10種類(DCR、APCO P-25(Phase 1+2)、DMR、Mototrbo、dPMR、NXDN、TETRA、D-STAR、C4FM、EJ47)のデジタル無線復調に対応しています。

AR-DV10 エーオーアール デジタル・レシーバー SDRデジタル受信機
AR-DV10 エーオーアール デジタル・レシーバー SDRデジタル受信機

『デジタルオートモード』と呼ばれる機能は周波数に合わせるだけでデジタル波を判別し、自動で適切なモードで復調できる他、秘話解読にも対応しています。

タクシー無線ではT-102モードは復調(かなりの時間を要する場合あり)できますが、T-61は未対応。HFのSSBにも対応しており、夜中の受信も楽しい。オールモード機の名にふさわしい機種です。

デジタル・タクシー無線の仕様とは
この記事では、『DJ-X100(受信改造済み)』を用いて、デジタル・タクシー無線を受信する手順や設定方法を詳しく解説していきます。【注意事項】本記事は、デジタル・タクシー無線の技術的変遷や制度背景について、公開情報や専門誌の報道に基づき解説…

AR-DV1

デスクトップタイプです。デジタル復調モードはAR-DV1と基本的に同等ですが、TETRAトランキング(T-TC)にも対応しています。

AOR AR-DV1 SDRデジタルボイスレシーバー
AR-DV1 SDR

バーテックス・スタンダード

モトローラが株主の会社で、無線機部門はYAESU(ヤエス/八重洲無線株式会社)が販売しています。

バーテックス・スタンダード(ヤエス)もまた、売れる製品ばかり出している会社です。VX-3は初心者から上級者まで超人気の広帯域受信機能付きのハンディ型アマチュア無線機で、防災アイテムとして誰もが勧める逸品。上位機種で3アマ向けのVX-8Dはその決定版と言っても良いほどです。モービル機ではFT-7900も使いやすく、ベストセラーでした。

VR-160(生産終了)

VR-160(生産終了)

当時おそらくIC-R6と双璧をなした人気のライバル受信機が『VR-160』でした。

VR-160 スタンダード(STANDARD) ワイドバンドレシーバー100kHz~1300MHz
VR-160 スタンダード(STANDARD) ワイドバンドレシーバー100kHz~1300MHz

受信改造不要の歯抜けなし受信機で、IC-R6よりもややコンパクトで手になじむ大きさと軽さもグッド。筐体のカチッとしたつくりと手触りも質感良く好印象。それもそのはず、アマ機のVX-3と筐体が同じです。

VX-3
画像はVX-3。VR-160はアマチュアハンディ機のVX-3と筐体を同じくしており、現行の広帯域受信機でダントツにサイズが小さく、薄くポケットに難なく入るコンパクトさがうれしい。

対応電波形式はIC-R6と同様、AM/FM/WFMの3種のみ。お勧めしたいのはラジオ放送を聴きながら無線交信を待ち受けして、受信するとラジオ放送から無線に自動で切り替わる『AF DUAL機能』。

ただ、他の受信機とたがわず、AMの受信感度はよくないでしょう。一方でFM放送はFBに聴取可能。現在はワイドFMのラジオ放送が普及しており、そちらを聴くのが良いです。

FMラジオ用のイヤホンアンテナ機能を内蔵しています。空港のデッキぐらいの距離なら、イヤホンアンテナでもOK。

バッテリーはリチウムイオン電池のおかげで本体を薄くでき、単三電池を2本使うIC-R6よりは短いながら長時間駆動。単3電池3本で駆動させるための専用電池カバーも用意され、出先や緊急時にコンビニで電池が入手できれば、災害時も頼もしいでしょう。

IC-R6と双璧をなした人気のライバル受信機が『VR-160』

バンクボタン長押しで60機能程度を呼び出せることができ、とにかく高機能。LEDライト機能からモールス練習機能まで詰め込むあたりはVX-3と同じく少し節操なく、無駄な機能が多いと感じるかも。キーはバックライト機能つきで夜間も大変心強く、バンドスコープも面白い機能です。

メモリースキャンでは登録した周波数帯域に絞るバンドサーチが便利。国際VHF、旧アナログテレビ放送、世界のラジオ局(短波ラジオ)、消防、特定小電力など各種プリセットメモリーの豊富さも魅力です。

とくに各国の短波放送の周波数がメモリーされており、ラジオ放送を楽しみつつ、各種無線をチェックできるのはIC-R6よりもアドバンテージがあります。ですが、エアバンドは未登録のため、エアバンダーは各ショップオリジナルのエアバンドスペシャルを購入するのが良いでしょう。

フルドットLCDにより、メモリーにはカナで名前を登録もできるので、表示が見やすいのも良い点です。

これらの点を見ると、IC-R6よりも頼もしいのですが、最大の欠点はスキャンの遅さ。これでは受信機として致命的です。

前述のとおり、IC-R6は100chのメモリーを一周するのに約1秒。対してVR-160は100メモリーを一周するのに約10秒と、実に10倍の差です。したがって、IC-R6に慣れるとVR-160をメイン機にするとストレスがたまります。

また、IC-R6同様、テンキーレスモデルですが、IC-R6のキーのようにソフトな感触ではなく、硬すぎるため、手作業でVR-160に周波数をメモリーするのであれば、大変な作業です。

ただし、純正のメモリー編集ソフトADMS-5があるため、エクセル感覚で入力可能。非常に重宝するでしょう。

ADMS-5 バーテックススタンダード データーマネージメントシステム(USB接続) VR-160用
ADMS-5

結論としては、スキャン速度が致命的に遅い欠点が惜しいものの、受信改造不要かつ、機能も豊富で悪くない受信機です。適宜バンクを切り替えて聞きたい周波数を選り分けて受信するなどの工夫を。

VR-150(生産終了)

こちらは未使用なので簡便な紹介のみにとどめます。VR-150は2019年に製造終了となりました。

ヤエス公式の製品説明ページでは「アウトドアレシーバー 上級バージョン登場」と記載されているとおり、筐体が頑丈。ただし、スキャン・サーチ速度はVR-160同等のようです。さらに、VR-150はVR-160と違って歯抜け受信機なので注意が必要です。

ショップの受信改造機もありますが、今、中古で買うのであれば、IC-R6を買ったほうが無難でしょう。

広帯域受信機のおすすめ機種のまとめ。

というわけで、広帯域受信機を購入する際は可聴周波数の範囲(歯抜けか否か)、対応電波形式、受信感度、スキャン&サーチ速度、携行性(サイズ)、バッテリーの種類や持ちなど、さまざまな面で熟考が必要というわけです。

ただ、基本的には『自分が何を聞きたいか?』を考慮して選んでいただければ幸いです。

では総括しましょう。

アナログ無線を手軽に楽しみたいなら

結論を言います

一般的なAM/FMかつ、VHF/UHF帯域の航空無線、業務無線などアナログ無線受信を幅広く2万円で気軽に楽しみたいなら、IC-R6(受信改造済み)です。

エアーバンドメモリー 書込み済&受信改造済 フルカバータイプ アイコム IC-R6 エアーバンドスペシャル

受信感度、抜群のスキャン速度、楽々バンク切り替え。なぜ2010年1月に発売されて14年経つ受信機がいまだに絶賛され、カタログ落ちしないのか、実際に使えば答えがわかるはずです。なお、10年目にしてアイコム公式の”萌えキャラ”が登場し、界隈が騒然。

アイコムが公式にIC-R6を萌えキャラ化
IC-R6と言えば、言わずと知れたアイコムの広帯域受信機。アマチュア無線、航空無線、消防・防災・鉄道無線、そして一部の"ナニ"な受信層にも愛され続ける、受信機界の名機や!そんなIC-R6が……まさかの萌えキャラ化!しかも、公式がやったとなれ…

HF無線を聴きたいなら

HF帯SSBの洋上管制、それに7MHzのアマチュアバンド、漁業無線などのアナログ無線を受信をしたい場合は高価なHF受信機を買うより、はるかに安価な以下の『ラジオ』がおすすめです。

【超人気】XHDATA D-808でHF帯SSBを受信しよう
HF帯をXHDATA D-808で手軽に聴く!1万円しない価格で買えるお手頃なHF受信機。なんとVHF航空無線も聞けます!

アナログ&デジタルで聴きたいなら

まだまだ多く残るアナログ無線、そして最新のデジタル無線のどちらも受信したいなら、DJ-X100かAR-DV10の2択です。いずれも警察や消防などを除いて一般的なデジタル業務無線には比較的多く対応しています。ただし、DJ-X100は受信改造を施しても20MHz以下のHF帯の受信が不可。ギリギリ18MHzも無理。

今の時代、なかなか“一台で完結できる手軽なハンディ受信機”はないのが現状です。

というわけで、楽しい受信ライフを!おっと、受信機はマナーを守って使ってくださいね。

広帯域受信機での受信でトラブル?
自衛隊や米軍基地で行われる一般公開イベント。一般的に基地祭や駐屯地記念祭と呼ばれ、飛行展示や装備品展示を間近で見られる貴重な機会として、多くの人でにぎわいます。もちろん、受信機があれば展示飛行の無線を楽しめる側面もあるのですが、警備上の理由…

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